WRC2021/01/18

Mスポーツ、フランスへの入国制限を特別免除

(c)M-Sport

 Mスポーツ・フォードは、英国からフランスへの入国制限の免除が認められてWRC開幕戦ラリー・モンテカルロに臨むことになった。

 この一週間ほど渡航規制がこれほど注目を集めたことはない。フランス政府が新型コロナウイルス変異種の感染が拡大していた英国との国境を一部の例外を除いて封鎖しているため、Mスポーツ・フォードがラリー・モンテカルロを欠場する可能性があったからだ。しかし、Mスポーツは先週末、フランスに入国し、遅れていたプレイベントテストを行い、モンテカルロがスタートするギャップに到着している。

 Mスポーツ・フォード代表のリチャード・ミルナーは、フランス政府による厳しい国境制限の規制のなかで、本来入国が認められていない英国のスタッフとチームを開幕戦モンテカルロのためにフランスに入国させることができたのはFIA、WRCプロモーター、モナコ自動車クラブの協力があったためだとしてこれを称賛した。

「正直に言うと、かなり奮闘した1週間だった。もちろん、この作業はまだ終わっていない」とミルナーは語った。

「しかし、木曜日に我々はスタートラインに立てる。プロモーター、FIA、イベント主催者の助けを借りて解決策を見つけ、そこにたどり着くために必要な免除を得た」

 ミレナーはMスポーツがフル体制で現地入りしないことを認め、次のように付け加えた。

「チームでいくらかの犠牲を払わなければならず、すでに2つの仕事をしていた人たちが4つの仕事をすることになる。しかし、重要なのは、そこにたどり着くことだ。簡単なことではなかったし、単純なことでもないが、このチームはこのようなことを乗り越えていく道を見つけるチームなのだ」

 チームは開幕戦のために機材を英国からフランスへ輸送するための渡航許可を得なければならなかった。ギャップへの渡航は、COVID-19によるものだけでなく、ブレクジット(英国のEU離脱)によってさらに複雑となったとミルナーは付け加えた。

「我々は、ブレクジットが物事をより複雑にすることを知っていた。我々は、これらの新しい規制の下で海峡を横断する最初の運送業者のひとつだったので、新しい自動車の国境通過許可の規則がどのように機能するのかをひとつずつ確認しながら作業を進めた」

「それに加えて、我々は英国のロックダウンの下で動かなければならず、ドベンバイ・ホールの限られたスタッフで作業した。チーム全員のCOVID-19の検査を72時間という重要な時間内に完了させることなど、まるで軍事作戦のようだった。現地で検査を行い、結果を迅速に出すために検査機関に持ち込んだ。我々は世界ラリー選手権に真剣に取り組んでいるので、第1戦に向けて可能な限りのことをしなければならなかった」