WORLDWIDE2018/06/06

ヒギンズがARAシリーズ第3戦で優勝

(c)subaru.com/rally

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 スバル・ラリーチームUSAのデビット・ヒギンズ(スバルWRX STI)が2018サスケハノック・トレイル・パフォーマンス・ラリー(STPR)で優勝を飾っている。ペンシルバニアのフォレストで開催されているこのラリーで8回目となる総合優勝でイベント新記録を達成した。

 スバル・ラリーチームUSAはアメリカ・ラリー・アソシエーション(ARA)選手権シリーズ第3戦に、デビット・ヒギンズとともにクリス・アトキンソンを起用して2台体制で参戦した。

 STPRの森林ステージは常にトリッキーだ。狭く、ハイスピードな並木道が続く110マイル(176キロ)はARAカレンダーの中でも最もナビゲートが難しいコースの一つとなっている。さらにコンディションを困難にしたのは、この地域を金曜日の夜に襲い、ステージを襲った雷雨だった。舞上がるダストを抑制するには効果的だが、クレー・サーフェイスのいくつかのステージは雨によってぬかるみ、グリップレベルが著しく低下することとなった。

 こうして発生したスリッピーなコンディションから最終日はいくつものチームがクラッシュでリタイアしているが、そのなかでももっとも波乱だったのはラリーをリードしていたバリー・マッケンナ(スバルWRX STI)のクラッシュだった。

 ヒギンズとの激しいバトルをリードしたマッケンナは、14.3秒のリードを持って最終日をスタート、さらにハードにドライブして、それを広げようと試みた。マッケンナとヒギンズは朝の最初のループでは互角のバトルを展開し、マッケンナが3つのうちの2つのステージウィンを奪うことになったが、この戦いはまさかの決着をみることになる。午後のループで、マッケンナはSS9でクルマをハイサイドさせコースアウトしてリタイアすることになった。

 ヒギンズは最大のライバルだったマッケンナとの消耗戦の末に16分近いリードを築いて優勝することになった。

「正直、キツかったよ」とヒギンズは語った。「僕たちに余裕のマージンがあったことで、この週末が実際にどれほど大変だったのかがほとんど反映されていないのかもしれない。バリーは今日、驚くべき速さを見せていたから、彼を捕らえるために僕たちは全開フルでいかなければならなかった。レボとシーダーのステージに入る時、何か特別なことをしなければと思って、相当にいいタイムを出すことができた。でも、バリーは残念なことに次のステージでオフしてしまったんだ。このラリーは本当にハードで、ステージループによってはフルラリーに近いくらいの長さにもなる。勝利できて嬉しい、でもちょっと休みが待ち遠しい」

 STPRの1回きりのレッキのシステムで、ノートの精度を上げることができなかったチームメイトのアトキンソンは、思いきりプッシュするための自信が持てず、1日を通して、ヒギンズに対しては1マイルあたり3秒ほど遅れをとることになる。自らのトラブルに加え、この日の後半に入ってくるとアトキンソンのクルマはオーバーヒートし始め、30マイルのマイン・ホールのステージでは「ロードモード」で走らざるをえなくなった。

 それでもアトキンソンは総合2位で最後のスーパーSSを走り終えたものの、このステージを前にしたパルク・フェルメでラジエータへの作業に取り組んでいたが、外部からのアシスタントがあったとして失格となってしまう。ARAの競技規定4.10.3により「規定の中で特別に定められている以外、車両はパルク・フェルメのルールに従うものとして、どんな修理、アシスト、あるいは給油は認められていない。

 アトキンソンのペナルティにより、総合2位はサム・アルバート(スバルWRX STI)が繰り上がることとなった。彼等は同時に限定4WDクラスの1位となっている。総合3位でオープン2WDクラス1位となったのがV6を搭載したフォード・エスコートMKIIのシームス・バークだった。