Raid2019/08/20

アロンソ、トヨタからダカール参戦へ本格準備

(c)Toyota

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 TOYOTA GAZOO Racingは、ダカール・ラリー参戦にむけてフェルナンド・アロンソがトヨタ・ハイラックスでの走行トレーニングプログラムを開始すると宣言した。

 F1のワールドチャンピオンを2度経験、トヨタとともにル・マン24時間レースで2度優勝し、FIA世界耐久選手権のチャンピオンにも輝いているアロンソが、モータースポーツの中でも最も過酷なカテゴリーの一つであるダカール・ラリーに挑むための準備を本格的に開始した。

 アロンソは、今後5か月間にわたってTOYOTA GAZOO Racingのダカールラリーチームと連携し、過酷なラリーレイドに慣れるため、ヨーロッパ、アフリカ、中東でハイラックスでの走行トレーニングプログラムを実施していくことになる。

 アロンソは、すでに8月20日からアフリカ南部の砂漠でテストを開始しており、このテストを23日まで行ったあと、9月13日から14日に開催される南アフリカのクロスカントリーシリーズ第5戦、2019ハリスミス400ラリーで実戦デビューに挑むことになる。実戦経験のないアロンソにとって、勝負には拘らず、実戦を通じてのテストを行うことが目的となる。

 アロンソが2020年のダカールに参戦するかどうかはまだ正式に決まったわけではなさそうだが、これら一連の集中テストで彼がどれだけ新しいチャレンジに手応えをつかむことができるかどうかで今後のプログラムが決まることになるのかもしれない。

 アロンソは新しい冒険の始まりにワクワクしていると語った。

「トヨタと一緒に、また新たな冒険を続けられることを本当に楽しみにしている。2017年11月にトヨタで初めてドライブして以来、2018-2019 WECスーパーシーズンでル・マン24時間レース2連覇、チームチャンピオンの獲得、更にチームメイトのセバスチャン(・ブエミ)と(中嶋)一貴と共にドライバーズタイトルを獲得することができた」と語った。

「今年初めにオフロードラリーの体験をして、ラリーカーに長く乗っていたい気持ちが残ったんだ。サーキットレースとは全く異なることは分かっていたが、前回のハイラックスでの走行テストは非常に有意義な経験になった」

「走行を重ねるごとに自信を持てるようになり、改善することができたし、今後数か月間の走行トレーニングで、ハイラックスのことをさらに知り、チームと協力していけることを本当に楽しみにしている」

「僕は様々なモータースポーツのカテゴリーで、常に新しい挑戦に挑んでいきたいと思っているので、今はそれを叶えてくれる素晴らしいチームにいるよ!」

 今年初めに行われたダカール・ラリー2019では、カタール出身のナッサー・アル-アッティーヤが優勝、TOYOTA GAZOO Racingに初のダカール・ラリー総合優勝をもたらしている。

 TOYOTA GAZOO Racingのダカールラリーチームのグリン・ホール代表は、アロンソについて次のようにコメントした。

「今年3月、ダカール・ラリーで優勝したハイラックスでフェルナンドと南アフリカでの2日間の走行テストを行い、チームとフェルナンドにとって貴重な経験となった。フェルナンドは、テストの間、十分に楽しんだだけでなく、ハンドルを握るたび、車に順応し、自らの走行を改善していったよ。これはフェルナンドが前回のテストに対して、準備万端で臨み、またラリーに必要なことを吸収していった結果の現れだ」

「ラリーレイドはフェルナンドにとって未知なものだが、彼がこの挑戦に臨めるスキルと精神力を持っていると確信しており、また、ダカール・ラリー2019で総合優勝した我々は、フェルナンドと協力し、今後数か月に渡るラリーという競争の中での自信も築いていくことができると強く思っている」

 ダカール・ラリーは、これまで開催されてきた南米を離れ、2020年はサウジアラビアに開催地を移して、新たな開幕を迎えることになっている。