WRC2021/04/07

イープル、フランコルシャンがパワーステージ

(c) Circuit de Spa-Francorchamps

 8月13日から15日に開催されるイープル・ラリー・ベルギーがラリーガイド1を公開、19SS/310.92kmのアイテナリーを発表することになった。

 イープル・ラリー・ベルギーは昨年、コロナウイルスのパンデミックのなかで最終戦として急遽、WRCのカレンダーに加わることになったが、残念ながら国内での感染者が増えたことでベルギーでのWRC初開催が幻となったが、今季の開催を断念した英国の代替えとして2021年のWRCカレンダー入りが正式に決まっている。

 イープル・ラリー・ベルギーは昨年のWRC初開催を目指して練られた基本的なフォーマットを踏襲、ベルギー西部のイープル市郊外のターマックステージで金曜日と土曜日の2日間を過ごしたあと、最終日の日曜日はベルギー東部のワロン地域リエージュ州に舞台を移し、スパ-フランコルシャン・サーキットでのパワーステージで勝負を決する。

 サービスパークは伝統に従ってイープル市の中心に位置するグローテ・マルクト広場におかれ、金曜日と土曜日の2日間はこの市場を中心としてイープル・ラリーではおなじみのステージとルートで構成され、スパ・フランコルシャンサーキットを中心にした最終日の日曜日のルートは完全に新しいものとなる。

 イープル・ラリーは13日金曜日の朝にランゲメルクでシェイクダウンを行い、その日の昼過ぎに広場で行われるスタートセレモニーのあと、ステージが始まるという特別なスタイルとなる。オープニングステージはイープル市北西部に位置するレニンゲ〜フレーテレン(15.00km)、そのあと国境を越えてフランス国内に入ってブースケープを走るウェスタウテル〜ブースケープ(19.60km)、ケンメルベルグ(23.62km)、ゾンネベーケ(9.45km)という4ステージのあと夕方の17時17分からサービスが行われ、同じ4ステージをループする8SS/135.34kmという設定となっている。

 11月末開催が予定された昨年は、日の出8時15分、日没16時50分と一日が非常に短いために多くのステージが完全なナイトステージで行われる計画だったが、8月開催の今回は日の出6時30分、日没21時となるため、21時4分にスタートする金曜日の最終ステージだけは全車が陽が沈んだあとのナイトステージとして走ることになる。

 14日土曜日はイープル南部で行われるラリー最長となるホレベーケ(25.86km)でスタート、市の外壁を時計回りするようにディッケブス(12.49km)、ワータウ(13.62km)、メッシーヌ〜ミデルフック(7.99km)という4ステージをサービスを挟んで2回ループする8SS/119.92kmの一日となる。

 15日日曜日の朝は早い。イープル市のオーバーナイトホルトのあと、ラリーカーの1号車は4時50分にパルクフェルメを後にして300km近いロードセクションを移動、最終日の舞台が設けられるベルギー東部のスパをめざす。

 スパ-フランコルシャンのパドックに設けられたタイヤフィッティングゾーン(TFZ)でタイヤ交換のあと、この日はノーサービスの1日となる。オープニングSSは、ベルギーの英雄であるティエリー・ヌーヴィルの故郷ザンクト・フィートの隣町ベルヴォーをスタートするブークル・ド・スパで有名なベルヴォー〜マルマディ(16.62km)、スパ-フランコルシャンのコースで行われるフランコルシャン(11.21km)を走ったあと、ふたたびベルヴォー〜マルマディを走ったあとスパ-フランコルシャンに戻ってTFZでのタイヤ交換を行い、パワーステージのフランコルシャンでエンディングを迎え、サーキットのグランドスタンドのファンが勝者を祝うことになる。