WRC2023/11/20

カイエタノヴィッチ、WRC2チャレンジャー王者に

(c)RedBull Content Pool

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 ラリー・ジャパンは19日に最終日を迎え、アンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアRS Rally2)が今季4度目のWRC2勝利でシーズンを締めくくり、自身のタイトルに花を添えることになった。また、タイトル争いが最終戦に持ち越されていたWRC2チャレンジャー選手権は、カイエタン・カイエタノヴィッチ(シュコダ・ファビアRS Rally2)がチャンピオンに輝いている。

 WRC2チャレンジャーはRally2でのタイトル経験がなく、経験の浅い競技者のためのシリーズとしてこれまでのWRC2ジュニアから名称変更して今季からスタート、前戦のセントラル・ヨーロピアン・ラリーを終えてフィンランドのサミ・パヤリが10ポイント差をつけてすでに全7戦のシーズンを終えており、カイエタノヴィッチとコドライバーのマチェイ・シュチェパニアクが逆転でタイトルを獲得するには最終戦のジャパンで3位以上の結果が必要だった。

 タイトルのチャンスをかろうじて残したライバルのニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビアRS Rally2)がジャパンで優勝を果たしたものの、難しいコンディションのなかで冒険を避けて2位でフィニッシュ、二人はWRC2チャレンジャーの初代チャンピオンに輝いている。

「僕たちは誰がなんと言おうとチャンピオンだ!」とカジェタノヴィッチは目をうるませた。彼は一年前、イセガミ・トンネルの出口でダストに阻まれて視界を失い、WRC2のタイトルチャンスを失っているだけに、感慨深い2度めのジャパンとなった。

「最後まで難しいコンディションが続き、僕らはとにかくゴールすることだけを考えてゆっくりしたモードで走りきることになった。素晴らしいタイトルだ。マチェイ、オーレン・ラリー・チームのみんな、すべてのスポンサー、そしてもちろん妻に感謝したい。素晴らしい気分だよ!」

 すでに前戦のセントラル・ヨーロピアン・ラリーでチャンピオンに輝いているミケルセンは、難しいコンディションとなったラリー・ジャパンの金曜日からラリーをリード、その豊富な経験に支えられた彼は一時、総合でも4位につけることになった。彼は最終的に総合では7位でフィニッシュすることになったが、悪コンディションのなかでトラブルフリーの戦いを続け、2位のグリアジンに1分15秒の大差をつけて今季4勝目を飾っている。

「本当にチャレンジングな週末だったし、ここでは僕らの経験が鍵になったと思う。僕らは最初の2ステージで違いを作り、そこからはコントロールしようと努めたよ」

 福永修(シュコダ・ファビアRally2エボ)が4位、ダニエル・クウィスト(シュコダ・ファビアRally2エボ)が5位、イーモン・ボーランド(シトロエンC3 Rally2)が6位でフィニッシュした。