JAPAN2023/05/08

コヴァライネンが久万高原で圧勝、全日本3連勝

(c)Takeshi Sakuma

(c)Takeshi Sakuma

 2023年の全日本ラリー選手権第4戦久万高原ラリーが、5月6日〜7日に愛媛県上浮穴郡久万高原町を拠点に開催され、チーム・アイセロのヘイッキ・コヴァライネン/北川紗衣(シュコダ・ファビアR5)が降雨が予測できない難しいステージコンディションとなった週末、すべてのスペシャルステージを制して快勝、新城ラリー、ツール・ド・九州に続くターマック3連勝を飾った。

 全8戦で争われる今季の全日本もこの久万高原ラリーでシーズンの折り返しを迎える。ラリー初日の土曜日、曇り空の朝となったものの、やがて予報通りに雨が降り始め、オープニングSSの美川リバースのワインディングロードを濡らすことになった。

 このコンディションのなかで圧倒的な速さをみせたのはコヴォライネンだ。彼は12.41kmのこのステージでいきなりライバルたちに18.6秒差をつけるベストタイム、さらに続くSS2柳井川でも連続してベストタイム、朝の2つのステージを終えて早くも2位の勝田範彦/木村裕介(トヨタGRヤリスRally2コンセプト)を28.2秒も引き離す。

 コヴォライネンはいっそう雨が強く降り出した午後のループでも2つのステージとも制し、2位の勝田に1分2.5秒差をつけて初日を終えることになった。コヴォライネンただ一人が飛びだした状態だが、勝田の後方は接戦だ。

 9.8秒差の3位には鎌田卓麻/松本優一(スバルWRX STI)、4秒差の4位に奴田原文雄/東 駿吾(トヨタGRヤリス/JN-2)、1秒差の5位に眞貝知志/安藤裕一(トヨタGRヤリス DAT)、さらに2.2秒差の6位には、SS3美川リバースでスクラッチで2番手タイムを奪ったJN-3王者の山田啓介/山本祐也(トヨタGRヤリス/JN-2)が続いている。

 前夜から降り続いた雨によってフルウェットのコンディションとなった最終日もコヴォライネンのペースは衰えない。彼はオープニングSSの西谷で勝田に1.7秒差をつけるベストタイムで発進するや、残り3ステージもすべてベストタイムで締めくくり、最終的に勝田に1分28.7秒差をつけてシーズン3勝目を飾ることになった。

 2位の勝田も最終日は4ステージすべてにおいて2番手タイムを並べ、安定したペースを刻む鎌田に31.4秒差をつけてフィニッシュすることになった。

 4位争いは、SS7西谷で3番手タイムを奪った山田が奴田原をパス、SS8松井で連続して3番手タイムを奪って総合4位でフィニッシュ、初のJN-2クラス優勝を果たすことになった。

 また、JN-3クラスは山本悠太/立久井和子(トヨタ86)、JN-4クラスは東隆弥/藤澤進(スズキ・スイフトスポーツ)、JN-5クラスは河本拓哉/有川大輔(マツダ・デミオ)、JN-6クラスは天野智之/井上裕紀子(トヨタ・アクアGR-SPORT)がそれぞれ優勝を飾っている。

 全日本ラリー選手権の次戦、第5戦ラリー丹後は、6月9〜11日に京都府京丹後市周辺で開催される。