Raid2018/01/21

サインツ、ダカール・ラリーで2度目の優勝

(c)Peugeot

 プジョー3008DKRマキシを駆ったカルロス・サインツが、プジョーにとっての最後のチャレンジとなった2018年のダカール・ラリーで優勝を飾ることになった。

 2010年のフォルクスワーゲン・レーストゥアレグでダカールで初優勝を飾ったサインツは、2015年からプジョーとともにダカールに挑んできたが、3連連続でクラッシュでリタイアとなってきた。

 プジョーにとっての最後のチャレンジとなった2018年ダカールは、ステージ4以降、プジョー勢がトップを守り続けてきた恰好となったが、このステージ4ではシリル・デプレがサスペンションを壊して優勝争いから脱落、ステージ5でセバスチャン・ローブがダニエル・エレナの負傷によってリタイアとなり、さらにステージ7でステファン・ペテランセルがリヤサスペンション破損で首位を明けわたすなど波乱含みの展開となっていた。

 だが、チームメイトたちにとっては不運な出来事が連続することになったように一瞬も気を抜くことができないステージが連日続いてきたにもかかわらず、サインツはステージ7でのクアッドバイクとの接触した疑いをかけられ、ステージ13でギヤボックス不調に見舞われながらも冷静な判断で切り抜けた以外には大きな問題とは無縁のラリーを走り続け、最終的にわずか二つのステージ勝利ながら後続に43分40秒差のリードを築いて優勝を飾ることになった。

 総合2位にはナッサー・アル-アッティーヤ、総合3位にはジニール・ドゥ・ヴィリエが8分あまりの差で続き、トヨタGAZOOレーシングSAの二台のトヨタ・ハイラックスが2-3位の表彰台を占めることになった。

 また、ペテランセルは金曜日のステージ13でのサスペンション破損で総合2位から総合4位へと後退、ドゥ・ヴィリエからの8分差の遅れを取り返して表彰台を奪い返すことも期待されたが、前日のクラッシュの際に親指を捻挫しており、最終日もステージ勝利を奪ったドゥ・ヴィリエに40秒引き離されて表彰台には届かなかった。

 総合5位にはポーランドのヤコブ・プシュゴンスキ(MINI JCWラリー)トラブルが続出したMINI勢のトップとなった。総合6位にはPHスポールのプジョー3008DKRマキシを駆ったカリド・アル-カシミ、総合7位にはマルティン・プロコップ(フォードF150エボ)というWRCでもお馴染みのドライバーが続くことになった。

 また、MINIバギーで2度目のダカールに挑んだミッコ・ヒルボネンもステージ11での横転によりサスペンションの修理に6時間も要したため総合19位に終わっている。