WRC2023/12/22

スタート前のエンジン交換はノーペナルティへ

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 FIAは新しい2024年のWRCスポーティングレギュレーションにおいて、スタート前のエンジン交換についてはノーペナルティで行うことが可能だと修正した。

 2023年のラリー・エストニアにおいて、オイット・タナクがシェイクダウンを走行中にエンジンにダメージを負い、エンジン交換を余儀なくされている。彼は5分のペナルティを科せられてラリーをスタートしていたが、母国ラウンドでの優勝争いへの大きな期待が、まだ競技が始まる前に失われてしまったことからこのペナルティの見直しが検討されてきた。

 現行のWRCスポーティングレギュレーションでは、車検から最初のタイムコントロール(TC0)までの間にエンジントラブルが発生した場合、エンジンを交換することが認められているが、5分間のペナルティが適用されることになっている。しかし、新しいスポーティングレギュレーションでは、FIAテクニカルデレゲートに報告してFIAの車検員立ち合いのもとでノーペナルティでのエンジン交換が可能となる。

 もちろん、マニュファクチャラーチームのマシンは1台につき年間2基のエンジンに使用を制限しており、この制限を超えて追加エンジンへの交換となった場合は、これまでどおりにドライバーは5分間のペナルティが課されることになる。