WORLDWIDE2020/10/05

セメナックがARA初優勝、マッケンナ新王者に

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 10月2-3日に行われたアメリカン・ラリー・アソシエーション(ARA)シリーズ第4戦のショー・ミー・ラリーで、スバル・モータースポーツUSAのブランドン・セメナック(スバルWRX STI)が初勝利を獲得することになった。

 また、スノードリフト・ラリーとサザン・オハイオ・フォレスト・ラリーで優勝し、オジブウェ・フォレスト・ラリーで2位に入賞したバリー・マッケンナ(フォード・フィエスタRS WRC)は、ショー・ミー・ラリーの勝利は逃したものの選手権トップを維持し、自身初のARAタイトルを獲得した。

 ミズーリ州で開催されるショー・ミー・ラリーは例年、ARAリージョナル・シリーズ戦として開催されていたが、新型コロナウイルスの流行によって同じくミズーリ州の100エーカーウッド・ラリーがキャンセルとなったためにARAナショナル・シリーズの一戦として開催されることになった。

 スバルUSAのセメナックとトラビス・パストラーナは開幕戦を欠場し、パストラーナのインプレッサSTIはオハイオで焼えてしまったため、マッケンナがタイトルを獲得するためにはこのショー・ミー・ラリーで4位以内に入ればよかった。

 ショー・ミー・ラリーは金曜日、オジブエで勝利したパストラーナが、オープニングステージで1.7秒をリードしてラリーをスタートしたが、この日の最終ステージでスライドしてオフ、ボディの右側にダメージを負うとともにダブルパンクを喫してマシンを止め、マッケンナが首位に立つことになった。

 マッケンナはこれまで使用していたシュコダ・ファビアRally2からロックダウン後は高速ステージに適したフォード・フィエスタRS WRCにスイッチしており、今回もスタートから素晴らしいペースをみせたが、セメナックがわずか0.9秒差で初日を終えており、最終日も激しいバトルが二人の間で繰り広げられることになった。

 マッケンナは土曜日の最初のループで7.7秒までその差を広げた。しかし、マッケンナがSS8の前のサービスでトランスミッションを交換したために4分遅れてTCにチェックインしたことで40秒のタイムペナルティを受けたため、セメナックがラリーリーダーに浮上することになった。

 セメナックは勝利へのプレッシャーに耐えながらもSS9では最速タイムを叩き出し、最終的に34秒の差をつけて勝利を手にした。パストラーナはセメナクから1分06秒遅れ、マッケンナから31.9秒遅れの3位でフィニッシュした。

「スバル・モータースポーツUSAでの初優勝はもちろん、ARA(ナショナル)での初優勝に、とても興奮している。想像もしていなかった」とセメナックは語っている。

「今週末のマシンは素晴らしく、文字通り今までで最高のフィーリングだった。レーシングラインで岩にぶつかってサンプガードが曲がった以外は、問題は皆無だった。クレストを越えるときにその岩が見えなかったんだ。でも次のステージでは問題なかった。僕たちはすぐに取り戻し、彼らはそれを綺麗にしてレグに向けて整えてくれた」

 マッケンナはイベント終了後、ターボチャージャーの破損に関して8分のペナルティを受け、2位から4位に転落したが、それでも彼が新チャンピオンになるには十分だった。

「悪くなかったよ!良いレースで、とても楽しかった。ブランドン(・セメナック)とトラビス(・パストラーナ)と僕の間には誰も割り込むことなく、この2日間、僕らは秒単位で順位を入れ替わっていた」とマッケンナはゴール直語に語っていた。

「レオン(・ジョーダン、コドライバー)は第1戦に出ていなかったので、オリンパス(ラリー)で良い成績を残しておかないと、彼がコドライバー・チャンピオンを獲得することはできない。オリンパスでは絶対にフィエスタを使うつもりだ。マシンは本当に速く、素晴らしい。感覚を取り戻すのに少し時間がかかったが、とても速くて良かった」

 ARA最終戦のオリンパス・ラリーは11月14日に行われる予定だ。