ヒョンデ・モータースポーツのオイット・タナクは、クロアチア・ラリーの勝利はかなり厳しい状況にあることを認めつつも、最後までカッレ・ロヴァンペラをつかまえることを諦めるつもりはない。
圧倒的なリードで土曜日を迎えたロヴァンペラは雨となったプラタック・ステージで左フロントをパンク、1分12秒もあったマージンをほとんど失ったが、終盤の2ステージで連続ベストタイムを奪ってタナクとの差を19.9秒へと広げている。
難しいコンディションのなかでワールドチャンピオンの猛攻に打ち勝ったロヴァンペラは、ステージエンドで「これが僕のお返しだ! フルスピード行く! それが僕の信条なんだ!」といつになく興奮気味に語った。
最終日に残されているのはわずか4SS/54.48kmにすぎない。1kmあたり0.36秒も縮めなければならない計算だ。タナクはトップを追い抜く可能性が低いことを認めながらも、ロヴァンペラがここで限界を超えるようなペースをみせたことは、彼がプレッシャーを受けていることを表していると感じている。
「今日の午後、僕らはトライしていたが、限界に挑戦する自信とフィーリングがなかった」とタナクは語った。「彼は最終ステージで強い速さをみせたし、間違いなくスピードは十分にある。だが、ある意味、彼がこのような発言をするのは僕にとって良いことで、それは彼がプッシュする必要があるということだ。
「コンディションは良くなってきているが、まだスピードが足りない。2位という結果に満足するつもりはないが、今のところ、このスピードでリスクを冒すのは得策ではないと思う。プレッシャーをかけ続けるが、トリッキーなことは避けなければならない」