ダカール・ラリー2025のステージ7が日曜日に行われ、トヨタのルーカス・モラエス(トヨタGRハイラックス・エボ)が勝利する一方、総合首位をキープしてきたヘンク・ラテガン(トヨタGRハイラックス・エボ)のリードはほぼ消滅し、ヤジード・アル-ラジ(トヨタGRハイラックス・エボ)が21秒差に迫っている。
ステージ7は、天候悪化のため医療用ヘリコプターを配備できるようにルートを短縮したが、アル・ドゥワディミ周辺の短いステージではデジタルロードブックのミスから多くのドライバーがウェイポイントを見つけられずに膨大な時間を失う混乱が発生することになり、主催者はこの問題が起きた20kmのセクションのタイムを無効とする決定を下している。
モラエスは、土曜日にメカニカルトラブルで3時間以上もロスし、5位から22位まで後退していたが、日曜日はこうした混乱から抜け出してマティアス エクストローム(フォード・ラプター)に7分41秒という大差をつけて勝利を収めた。
総合2位につける地元のアル-ラジはトップから12分遅れの6番手タイムで走りきったが、総合リーダーのラテガンは15分以上も遅れてステージ15番手タイムに沈み、7分16秒あった彼のマージンはいまや21秒へと削られることになった。
リードを完全に失ったラテガンは、この日、ロードブックのミスから多くのドライバーが道に迷ったセクションがキャンセルされたことを批難している。「彼ら(ASO)がその部分をカットすると言うのは完全に不公平であり、僕とナビゲーターのブレット・カミングスのウェイポイントを見つける努力に報いていないものだ」
いずれにしてもこの混乱によって優勝争いはまったくわからないものとなっている。2位のアル-ラジが首位のラテガンに21秒差まで迫っただけでなく、3位につけるエクストロームもわずか10分25秒、4位のナッサー・アル-アッティーヤ(ダチア・サンドライダー)も同様にその差を21分57秒に縮め、ゴールまで残されたのは5ステージとなった。