TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)は、9月5日から8日にかけて、ギリシャ中央部のラミアを中心に開催される、2024年FIA世界ラリー選手権(WRC)第10戦アクロポリス・ラリー・ギリシャに、エルフィン・エヴァンス/スコット・マーティン、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ、勝田貴元/アーロン・ジョンストンの、3台のGR ヤリスRally1ハイブリッドで参戦。今シーズン7度目の優勝と、マニュファクチャラー選手権での首位復帰を目指す。
TGR-WRTは、アクロポリス・ラリーがWRCのカレンダーに復帰した2021年にはカッレ・ロヴァンペラが優勝。さらに、ロヴァンペラは2023年にも勝利をおさめており、チームにとって相性のいいイベントだ。ロヴァンペラは今年は欠場となるものの、オジエは2011年に優勝しており、エヴァンスも昨年のギリシャでは2位となるなど実績を残している。さらに2年連続で総合6位に入るなどギリシャで安定した結果を残している勝田は、今回はマニュファクチャラーズポイント獲得資格を持つドライバーとしてノミネートされている。
前戦ラリー・フィンランドで今季3勝目を飾ったオジエは、ドライバー選手権では首位と27ポイント差の2番手に順位を上げ、エヴァンスはフィンランドで優勝争いに加わりながらも不運なトラブル等により順位を下げ、選手権では4番手に後退したが、2番手のオジエとは9ポイント差につけている。
TGR-WRTは、第7戦ラリー・ポーランドからホームイベントである第9戦ラリー・フィンランドまで3戦連続で優勝、うち2戦では1-2勝利を飾ったにもかかわらず、新しいポイントシステムの不運な影響もあってマニュファクチャラー選手権ではヒョンデから20ポイントの遅れとなっている。
それでもチーム代表のヤリ-マティ・ラトバラは、GRヤリスRally1のパフォーマンスとチームのここまでの勢いに自信をもっており、アクロポリス・ラリーでシーズン7勝目を飾るとともに選手権の逆転に向けて大きく流れを変えるチャンスがあると確信している。
「アクロポリス・ラリーに向けて、我々のチーム全員が高いモチベーションを持っている。前戦ラリー・フィンランドの最終日は、優勝したにもかかわらず、失ったポイントのために少々苦い思いをした。しかし、同時にそれは、このチャンピオンシップにおいては状況が急速に変化する可能性があることを示すものでもあり、ファイティングスピリットを保ち、好調を維持し、戦い続けることが必要だ」とラトバラは語った。
「昨年のギリシャでは、荒れたグラベル路面でGRヤリスRally1が大きな進化を示し、良いリザルトを得ることができた。この種のタフなイベントでは信頼性も重要だが、それに関してもこれまで我々が強みとしてきた要素だ。多くのことが起こり得るラリーだが、トラブルさえ回避することができれば、良い結果を手にするチャンスがあると思う」