WRC2024/02/10

トヨタ、スウェーデンでの2年ぶり勝利を目指す

(c)Toyota

　TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、2月15日から18日にかけて、スウェーデン北部で開催されるWRC第2戦ラリー・スウェーデンに、カッレ・ロヴァンペラ／ヨンネ・ハルットゥネン、エルフィン・エヴァンス／スコット・マーティン、勝田貴元／アーロン・ジョンストンの3台のGRヤリスRally1ハイブリッドで参戦、今季初勝利を目指して戦う。

　シーズン唯一の「フルスノーイベント」であるラリー・スウェーデンは、雪と氷に覆われた道が舞台となる。チームにとっては素晴らしい思い出のあるラリーであり、TGR-WRT としてWRCに参戦した初年度の2017年、第2戦目のこのイベントで現チーム代表のヤリ-マティ・ラトバラがヤリスWRCを初優勝に導いているほか、それを含めて過去6大会で4回表彰台の頂点に立つなど、TGR-WRTはこれまでラリー・スウェーデンで好成績を残してきた。

　2024年シーズンの開幕戦ラリー・モンテカルロで表彰台の両端を得たチームは、今回のラリー・スウェーデンで2年連続王者のロヴァンペラがラインナップに復帰する。ロヴァンペラは2022年にこのラリーで優勝しており、今季、フルタイムでシーズンを戦うチームメイトのエヴァンスは、2020年に優勝を飾っている。

　また、前戦モンテカルロに続き今回もマニュファクチャラー登録ドライバーとして出場する勝田も、このスノーラリーを得意としている。勝田は、TGR WRCチャレンジプログラムのドライバーとしてR5カー（現、Rally2カー）で出場した2018年にWRC2カテゴリー初優勝を飾っており、2022年はGRヤリス Rally1で総合4位に入っている。

　昨年のスウェーデンはトヨタにとってシーズン唯一表彰台に立てなかったイベントとなったが、ラトバラは今年こそ勝利を取り返すべく、十分な準備を行ってきたと語っている。

「ラリー・スウェーデンは我々のチームにとってホームラリーのようなものだ。2017年はチームが初めて優勝したラリーだったし、ウインターコンディションは自分たちにとって馴染のあるものだ。昨年は少々苦戦したので、今年こそは優勝争いに加わりたいと思い、しっかりと準備を進めてきた。フィンランドでのテストに加え、アークティック・ラップランド・ラリーにも参加することで、できる限りの準備ができたと思う」

「カッレは今回のスウェーデンでシーズンをスタートするが、このようなスノーラリーで彼は本当に強いし、出走順もトップ争いをする上で助けになるだろう。エルフィンもスウェーデンで優勝したことがあるので、彼がトップに近い出走順でもベストなパフォーマンスを発揮できるように準備に力を注いできた。また、貴元もスノーロードは得意だし、昨年はとてもいいスピードを見せたので、我々の全ドライバーにとっていいイベントになることを期待している」

　彼ら3名のドライバーに加え、今回はイタリア人のロレンツォ・ベルテッリが昨年に続き、カスタマーカーのGRヤリスRally1を駆ってのドライバーとして出場する。また、モンテカルロでWRCデビューを飾ったGRヤリスRally2は、今回のスウェーデンにも出場。サミ・パヤリ（プリント・スポーツ）、ゲオルグ・リンナマエ（レッドグレイ・チーム）、ミッコ・ヘイッキラ（TGSワールドワイド）、ローペ・コルホネン（ラウティオ・モータースポーツ）、ハン・ソランス（テオ・マーティン・モータースポーツ）、そしてTGR WRCチャレンジプログラムの小暮ひかると山本雄紀がWRC2カテゴリーに挑む。小暮と山本にとっては、今回がRally2カーで出場する初めてのWRCイベントとなる。