ERC2020/07/25

バッソ、ERCローマの予選で一番時計

(c)ACI Sport

(c)ERC

(c)ERC

 ヨーロッパ・ラリー選手権の開幕戦ラリー・ディ・ローマ・カピターレの予選ステージが金曜日に行われ、昨年の勝者であるジャンドメニコ・バッソ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)が2分11秒350のトップタイムをマーク、並みいる強敵を押さえつけた。

 ERCで過去19勝、2006年、2009年に2度のタイトルに輝いているバッソは、今年はマシンをポロGTI R5にスイッチ、先週末に一度だけテスト走行を行っただけで本番を迎えることになったが、金曜日に4.02kmのフモーネ・ステージで行われた予選ステージでは、2018年のERC王者のアレクセイ・ルクヤヌク(シトロエンC3 R5)に0.385秒差をつける最速タイムを叩き出して、この週末のもっとも注目すべきドライバーへと浮上することになった。

 バッソは先週末の初テストときからポロGTI R5のポテンシャルの高さに自信をもちつつも、フロントタイヤの摩耗に悩まされ、ニューマシンのセッティング不足を認めていた。

「この予選ステージはOKだった。路面がかなり汚れていたのでクリーンに走らなければならなかったが、それほど一生懸命走ったわけではない」とバッソは語っている。

「初めてのポロでもあったし、それだけにいいタイムが出たことに少し驚いているが、後ろに長いドライバーのリストがあるのはいい気分だよ。でも、次の2日間はこれを繰り返さなければならないね」

 サンテロック・ジュニアチームでの2シーズン目に挑むルクヤヌクは、2年前のローマではバッソを破って優勝を飾っており、今週末には2度目の勝利を狙っている。

「再びスタートを切ることができて素晴らしい気持ちだよ。このステージは表面に石が多くてトリッキーなんだ。でも、クリーンな走りができたし、おかしなことはなかった」と彼は語っている。

 昨年のローマでは16ステージ中13ステージで最速タイムを記録したFPFスポルトのアンドレア・クルーニョーラ(シトロエンC3 R5)で3番手タイム、これがドライターマックでの初のラリーとなるオリヴァー・ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)が1コーナーでのオーバーシュートにもかかわらず、4番手タイムで続き、ERC1ジュニアの中では最速タイムを記録している。

 チームMRFタイヤのエミル・リンドホルム(シュコダ・ファビアRally2エボ)は5番手、ドイツ・チャンピオンのファビアン・クライム(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)は6番手、シモーネ・テンペスティーニ(シュコダ・ファビアRally2)が7番手、モータースポーツ・アイルランド・ラリー・アカデミーのカラム・デヴァイン(ヒュンダイi20 R5)が8番手で続いている。

 チームMRFタイヤのクレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20 R5)は9番手となっているが、彼は開幕戦をトラブルなく走ることが重要だと語った。

「シェイクダウンと予選のステージでは、砂利がたくさんあって、道がめちゃくちゃトリッキーだった。明日のためにもここでは攻めるなんてできなかった」とブリーンは語った。

「レッキをしてみてわかったが、土曜日のステージを乗り切ることが結果の鍵となる。本当にトリッキーだ。道が壊れていて、本当に厄介なところもある。2日目はまったく違う。道はより速く、より流れるようなステージであり、2回目の走行ではタイヤのゴムかすがたくさん落ちて、まるでサーキットのようになるだろう。またラリーに戻れるなんて最高だが、僕らはタイヤの開発に集中しなければならない」

 ラリー・ディ・ローマ・カピターレはこのあと金曜夜にローマでスタートセレモニーを行い、予選の上位15位までのドライバーは明日のスターティングポジションを選択することになっている。