WORLDWIDE2024/12/09

パヤリ、モンツァ・ラリーショーの勝利を逃す

(c)Autodoromo Nazionale Monza/Monza Rallyshow 2024

(c)Autodoromo Nazionale Monza/Monza Rallyshow 2024

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 サミ・パヤリは新しいコドライバーのマルコ・サルミネンとともに、先週末にイタリアで開催されたモンツァ・ラリーショーにトヨタGRヤリスRally2で出場したがタイヤ選択のミスから惜しくも5位に留まった。

 世界ラリー選手権でWRC2チャンピオンの座を獲得したフィンランド出身のパヤリは、先週末にモンツァ・サーキットで開催されたモンツァ・ラリーショーに参戦した。来年、パヤリはトヨタGAZOOレーシングWRTから世界ラリー選手権のトップカテゴリーにフルタイムドライバーとして参戦する予定となっているため、彼がGRヤリスRally2でイベントに出場する機会はこれが最後になるかもしれない。

 パヤリは土曜日の朝から素晴らしいペースをみせてSS5でトップタイムを奪って首位へと浮上、3年連続4度のイタリア・チャンピオンであるアンドレア・クルニョーラ(シトロエンC3 Rally2)やニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビアRS Rally1)、さらには2年連続ERCチャンピオンに輝いたヘイデン・パッドンを抑えて絶好調であるかに見えた。

 だが、パヤリはその日の夕方の最終ステージで予期せぬ雨のために34秒ものタイムを失い、大きく後退を余儀なくされて5位でラリーを終えることになった。

「気象チームから間違った情報を受け取ったんだ。僕たちはドライタイヤを装着したが、サービスを終えてステージに向けて出発した直後に大雨が降り始めた。かなりスリッピーなドライブだった」とモンツァのサービスパークで取材に応じたパヤリは苦笑しながら語った。

「そこで30秒以上失って、トップから30秒遅れになってしまった。そのため最終日はあまり戦えるものがなかった。マシンに大きなダメージを与えないように、ステージをスマートに走り抜けただけだ」

 モンツァ・ラリーは各ステージ終了後にモンツァ・サーキットでのサービスが設定されていたことを考えると、パヤリのタイヤ選択ミスは珍しいミスだった。全ステージがサーキットエリア内で行われるため、長時間や広範囲の天候を予測する必要がなかったのだ。

「気象レーダーで確認したところ、その時点では地面が少し湿っていたが、まだ雨は降っていなかった。雨が降り始めるのは少なくとも1時間後だろうから、雨が降る前にステージを終えられるだろうという想定だった。でも、走り始める直前に雨が降り出した。こういうことは起こりうる」とパヤリは説明した。

 モンツァ・ラリーショーは最終日も好調な走りを続けたクルニョーラが制し、WRC常連のグリヤジンが2位、3位にはパッドンが入った。5位に終わったパヤリは、トップから43.9秒遅れだった。

「今回は少しリラックスした週末だった。全体的には僕たちはかなり良いパフォーマンスができた。特に土曜日の最終ステージの前は、トップに立っていたからね」とパヤリは語った。

「イベントとしてもとても楽しかった。ステージは他のどのラリーともまったく違う。もちろん、モンツァの歴史的なバンクのあるサーキットを走れたことも素晴らしかった」