エストニアのロベルト・ヴィルヴェス(シュコダ・ファビアRS Rally2)が、アクロポリス・ラリー・ギリシャの金曜日の最終ステージで、パンクに見舞われたヨアン・ロッセル(シトロエンC3 Rally2)に代わってリードを奪っている。
ロッセルはこの日の序盤のステージを圧倒、開始から5つのステージで最速タイムを記録し、46.5秒のリードを築く。しかし、最終のタルザン・ステージに入ると11.9km地点でタイヤ交換のためにストップを余儀なくされ、2分以上の遅れを喫して6位に転落している。
「唯一のポジティブなことは、明日のロードポジションが良くなることだ」とロッセル語っている。「全力を尽くしただけにきついけど、それは他にも同様の人たちもいるわけで、まだまだ先は長い」
ヴィルヴェスは、最終ステージまで4番手につけていたが、11.1秒差をつける驚異的なタイムを叩き出して、暫定トップとなっていたサミ・パヤリ(トヨタGRヤリスRally2)を1.5秒差上回ってラリーリーダーとなった。
意外にも、ヴィルヴェスは、ほんの数週間前までこのギリシャに参戦することになるとは思ってもいなかったという。あるクラウドファンディングのキャンペーンによってエストニアのファンから5万ユーロ(約800万円)以上が集まり、24歳の彼はこのイベントへの参戦を実現している。
「まず第一にユリ・カオ氏、アイヴァル・マーメッツ氏、そしてマレック・マギ氏には本当に感謝している。彼らが僕に再びWRCに出場するチャンスを与えてくれてキーパーソンであり、そしてもちろん、他にたくさんのサポーターたちが応援してくれている」とヴィルヴェスは語っている。
「ギリシャは当初の参戦計画には入っていなかったけど、ラリー・ポーランドの後、スポーツ・コメンテーターのカレフ・クルースとラリー・エストニアのディレクター、ウルモ・アーヴァが、エストニアのネクスト・ラリースターのための資金集めのキャンペーンを公開することを決め、5万2000ユーロ以上を集めることができたんだ」