WRC2023/01/31

ベルテッリ、GRヤリスは驚くほど扱いやすいマシン

(c)Fuckmatie World Rally Team

 ロレンツォ・ベルテッリは、2月9日〜12日に行われるラリー・スウェーデンに向けて、先週末にトヨタGAZOOレーシングWRTのファクトリーを訪れるとともにGRヤリスRally1のテスト走行を行った。彼は、チャンピオンマシンが想像していたより扱い易いこと驚いたとwrc.comのインタビューに対して答えている。

 ベルテッリは、スウェーデンのウーメオで来週末に行われる今季の世界ラリー選手権第2戦のスウェーデンで、チャンピオンマシンであるトヨタのGRヤリスをドライブする初のプライベーターとなる。

 先週末にフィンランドのユヴァスキュラにあるトヨタのWRC本部を訪れたベルテッリは、GRヤリスのシートフィッティングを行うとともに、スウェーデンに向けて雪と氷の完璧なコンディションとなったチームの常設テストサイトでテスト走行を行った。

 ベルテッリは昨年のラリー・ニュージーランドでMスポーツ・フォードのプーマRally1をドライブした経験をもつものの、そのマシンからからの乗り換えが簡単だったことに驚いたというほど、彼の第一印象はポジティブなものだった。

「もちろん、これは世界選手権で優勝しているクルマだから速いマシンを期待していたし、フォードほど運転しやすくはないだろうと思っていたんだ」とベルテッリは語った。

「というのも、フォードは一般的にとても運転しやすいと言われているからだ。ところが実際、(ヤリスは)とても機敏で、まったく神経質にならず、しかもとても運転しやすいので、僕はポジティブな意味で驚いているんだ。ラリーカーでこれらの部品をすべてぴったりにセットするのはそう簡単ではないので、すぐにマシンに馴染めたことに感動しているよ」

 ベルテッリは、高級ファッションブランドのプラダでは、エグゼクティブ・ディレクターを務めるなど、家業に深く関わっているため、ここ数年は仕事の都合でレギュラー参戦を果たせずにいる。昨年はニュージーランドにプーマRally1で参戦して総合7位というキャリアベストの成績を収めた彼は、あいかわらず多忙な状況だが、スウェーデンのほかにも今シーズン中に少なくとももう1戦に参加する可能性があると示唆した。

「速いラリーは好きだし、スウェーデンは一番好きなラリーなんだ。雪も好きだし、スウェーデンは大好きな国だから、すごく楽しみにしているよ」とベルテッリは語った。

「ふだんの仕事も忙しいので、次の機会が可能かどうか調べてみないとね。僕にとってこれは休暇を取るようなもので、そう簡単なことではないが、なんとかしたいと思っているのでどうなるか見てみたいい」