2003年のFIA世界ラリー選手権王者であるペター・ソルベルグが、来月FIAヨーロッパ・ラリー選手権に電撃復帰する。
49歳のレジェンドは、6月13日から15日にかけて開催されるBAUHAUSロイヤル・ラリー・オブ・スカンジナビアに参戦する。当時ERCの一戦だった南スウェーデン・ラリーにトヨタ・セリカGT-FOUR ST205を駆って2位に入賞して以来、26年21日ぶりのERC参戦となる。
ペターは、22歳の息子オリバーが昨年7月に開催された同イベントに初参戦して優勝した際に使用した、ファミリーが所有するフォルクスワーゲン・ポロGTI R5でドライブする予定だ。
ERCへの復帰と、カールスタッドを拠点とするイベントへの初の正式参戦のきっかけを尋ねられたソルベルグは、次のように答えた。「マシンに呼ばれたんだ・・・。僕が作業場にいるたびにいつも、このマシンが僕に『使え』と言ってきた。それを無視することはできない」
「みんなは僕のことも、僕の家族のことも知っているだろう。ラリーは僕たちにとってすべてなんだ。昨年は母をシトロエンC4 WRCに乗せてロイヤル・ラリーの1つのステージを走った。それはそれで楽しかったけれど、オリバーはラリー全体を楽しんで優勝した」
「僕もそういう楽しみを味わいたい。ラリーは僕たちにとって本当に身近なもので、近くにはたくさんの友人や家族がいるし、もちろんモンスター・エナジーやピレリ、カストロールも一緒に来てくれる。僕たちはポロに乗り、一緒にこれに挑戦する」
ソルベルグは昨年、BAUHAUSロイヤル・ラリー・オブ・スカンジナビアのレジェンド・セクションを走行した。レジェンド・セクションには、コリンズ・ステージや有名なコリンズ・クレスト・アリーナ・セクションなど、ERCの主要なステージが含まれていた。
「僕はそこに勝つために行くのではない。ショーとドライビングを楽しむために行く」とソルベルグは語った。「最優先事項は、このマシンをドライブして人々を笑顔にし、ノルウェーから来るラリーファンや世界中からERCを見ている人々に何かを与えることだ。このマシンは初めて製造されたポロR5で、シャシーナンバーは1だ。昨年も、僕たちは主催者がこのイベントを盛り上げられるよう懸命に協力したが、今回も同じだ。いつもと同じように、僕たちはラリーをさらに盛り上げるためにできる限りのことをするつもりだ」
ソルベルグはプロとしてのキャリアの大半を英国出身のコドライバーと組んできたが、2024年のERC第3ラウンドではスウェーデン人のヨナス・アンダーソンを起用する。
「これは素晴らしいことだ」とソルベルグは語った。「僕たちは近くに住んでいるけど、これまで一緒に競争したことはなかった。本当に楽しみだよ、再びマシンに乗るのは特別なことだからね。カルロス(・サインツ)を見てほしい。彼はダカールで優勝し、信じられないようなことをやっている。彼は1999年の僕のチームメイトで、僕のキャリアのなかでも大きな、そして特別な存在であり、いまでもインスピレーションを与えてくれる。とてもワクワクしているよ。復帰が決まったとみんなに伝えてくれ」