WRC2018/09/14

ミケルセン、スーパーSSを制してトルコをリード

(c)Hyundai

(c)Toyota

 世界ラリー選手権第10戦ラリー・トルコは、木曜日の夜にマルマリス・ハーバー近くの市街地で行われたナイトステージで開幕、ヒュンダイ・モータースポーツのアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)がトップタイムでスタートすることになった。

 すでに街の陽は落ちて暗くなっており、タイトターン、ラウンドアバウトのドーナツ、ジャンプスポットなどが組み合わされた全長2kmのターマックと石畳のステージで繰り広げられるエキサイティングな戦いを大観衆が見守ることになった。

 ミケルセンは、朝のシェイクダウンでトランスミッションのトラブルに見舞われてマシンをサービスまで牽引されることになったため、本番にむけて思ったような最終調整ができなかったが、このオープニングSSでは運命が変わることを願って、ほかの全ドライバーがハードタイヤ5本を選択するなか、ミディアムタイヤ5本を選択するというギャンブルでトップタイムをマーク、ラリーリーダーで未知なるトルコを発進することになった。

 シェイクダウンでのトラブルについて聞かれたミケルセンは、すべて問題はないと答えている。

「もう大丈夫だ。これで運が変わっていいイベントになることを期待したいね。そうなったら最高だ。きっとうまくいくはずだよ。明日からのラリーを楽しみにしている」とミケルセンは語った。

 2.5秒差の2番手タイムにはクレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)、オイット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が2.8秒差の3番手で続き、選手権リーダーのティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20クーペWRC)も3.1秒差の4番手タイムで堅実なスタートを切ることになったが、セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)はまさかのミスで出遅れることになった。

 オジエは小さなジャンプのあとリヤを大きく跳ね上げた状態でノーズから着地、ブレーキが間に合わずに左コーナーのアウト側のプラスチック製のバリアをはじき飛ばしてストップ。ダメージはなく走り切ったが、トップのミケルセンからは7.5秒遅れ、ヌーヴィルからは4.4秒遅れの14番手タイムに沈むことになった。

「ジャンプでリヤが大きく跳ねてしまい、次のターンのためにブレーキが間に合わなかった。明日は大きな一日になるだろう。スマートに、そして速く行かなければならない」

 わずか2kmのトリッキーなショートステージだったため、小回りが利くマシンを味方にしてERC王者のカイエタン・カイエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)がヌーヴィルと並ぶ4番手タイムにつけたほか、WRC2リーダーのヤン・コペツキ(シュコダ・ファビアR5)もエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)を0.1秒上回る6番手タイムにつけることになり、8番手のマッズ・オストベルグ(シトロエンC3 WRC)、9番手のヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)を上回ることになったが、10番手につけるエルフィン・エヴァンス(フォード・フィエスタWRC)でさえ4.3秒という僅差で続いている。

 明日の金曜日は、三日間でもっとも荒れてタフなステージとの呼び声が高い、ラリー最長の38.10kmのチェティベッリ・ステージでスタートすることになる。