2度の世界チャンピオンであるカッレ・ロヴァンペラは2024年にフル参戦を行わないという衝撃的な決定を明らかにしたが、2025年以降はWRCのフル参戦に復帰するつもりであることを強調している。
ロヴァンペラの衝撃的な決断のニュースは、先週末に行われたラリー・ジャパンでトヨタが圧倒的な勝利を収めた翌日、来季のドライバーラインアップを発表したときに伝えられた。エルフィン・エヴァンスと勝田貴元は2024年のキャンペーンにフル参戦し、セバスチャン・オジエとロヴァンペラは3台目のGRヤリスRally1をシェアする。
ロヴァンペラは来季、WRCのフル参戦プログラムから離れるという決断は、今シーズン獲得した2度目の世界タイトルを防衛しないことを意味する。しかしロヴァンペラは、この決定は2024年限りのものであり、2025年以降はWRCのフルキャンペーンに復帰するつもりであることを強調している。
この決断についてロヴァンペラは自身のYoutubeチャンネルで次のように語っている。
「僕とヨンネ(コドライバーのハルトゥネン)にはいくつかの変化がある。それは僕たちがシーズンの半分だけドライブするということだ」
「その理由はいくつかあるけれど、一番大きな理由は、僕が本当に、本当に長い間ラリーをドライブしてきたということだ。少し休んで充電し、未来に集中するための時間を持つことで、これからの数年間、より多くのエネルギーと意欲を持つことができる」
「僕はWRCに参戦してまだ日が浅く、まだ若いと思われがちだが、本当に長い間ドライブしてきた。もう少し小さなカテゴリだったとしても、6、7年はフルシーズンで走っただろう」
「若い間のほとんどをラリーに費やしてきたので、少しリセットするにはいいタイミングだと思う」
「フルシーズンを戦うには多くの時間とエネルギーが必要で、それが最大の理由であることは間違いない。僕たちは常に世界中を回っているし、チャンピオンを目指してプッシュしているときは、精神的にもシーズンを通して常に競争モードにある。そのためには多くの努力とパワーが必要なんだ」
ロヴァンペラは、2024年の計画がどのような形になるかは具体的に考えていないとしながらも、ドリフトなどのほかのイベントへの参戦が候補に挙がっていることを認めた。
「来年は間違いなく違うアプローチになる」と彼は語った。「僕はどんなモータースポーツも大好きだ。楽しいイベントができればいいなと思っている。ドリフトやもしかするといくつかクールなイベントができればいいなと思っている。ラリーは今後、どのイベントに出るのか決めることになる」
WRCに関しての来季のプログラムはまだ確定していないが、ロヴァンペラは一年後にはフル参戦のプログラムを再開することを約束した。
「来年はどのラリーをするかはまだ決まっていないが、僕たちにとって非常に前向きな一年になるはずだ。そして間違いなくこの計画は来年だけだ。その後の数年間に関しては、僕たちはすでにフルシーズン契約を結んでいる。契約は複数年にわたるもので、この限定参戦は間違いなく1シーズンだけで、その後はまたフルタイムでチャンピオンシップを目指して戦うことになる」