ダカール・ラリーは火曜日に第3ステージを迎え、セバスチャン・ローブ(ダチア・サンドライダー)がマシンを横転させ、50分以上を失った。
ローブは日曜日、48時間クロノステージがスタートした直後に電気系統のトラブルに見舞われて40分以上遅れたものの、月曜日には素晴らしいペースを見せて首位からの遅れを15分以上巻き返していた。ローブとナビゲーターのファビアン・ルルカンは、火曜日、ビシャからアル・ヘナキヤまでの第3ステージを7位でスタートしたが、327kmのステージの12km地点で路面のうねりによりマシンのコントロールを失った。
マシンは何度も横転し、車体に大きな損傷を負った後、車輪の上に直立した状態で着地した。
ローブは再び走り出したが、マシンはフロントを修復するために2度目のストップを余儀なくされ、ふたたびチームメイトのクリスティーナ・グティエレスの助けを借りてゴールを目指すことになった。
このアクシデントでローブとルルカンに怪我はなかったが、50分以上のタイムロスで優勝の望みはほぼ絶たれた。
「小さなディッチの中に入ってしまい、それが危険な箇所だった。それがコースの中にあったのか、それとも僕たちがコースを外れてしまったのかは分からないが、ノートには書かれていなかった。ディッチの影響でマシンが跳ねて横転した」とローブは説明した。「それほど高くはなかったが、問題はマシンが横に着地し、横転したことだ」
「タイヤが2本リムから外れてしまったが、5分で素早く交換することができた。その後、走行を続けることができたが、突然フロントのステアリングアームが壊れてしまった。横転が原因だと思うが、横転中にスペアパーツをなくしてしまったので、スペアパーツは持っていなかった」
「そのためクリスティーナが到着するのを待って修理しなければならなかったが、エンジンの温度にも問題があって、常にエンジンが熱くなりすぎてパワーが低下していた。だから、僕たちはとにかくステージを走りきることを目指したが、1時間を失ってしまった」
このステージを制したのは、トヨタGAZOOレーシングのサウド・バリアワ(トヨタGRハイラックス・エボ)だ。彼は第2ステージでチームメイトのジニール・ドゥ・ヴィリエ(トヨタGRハイラックス・エボ)と正面衝突するアクシデントに見舞われたが、そこから立ち直り、この日のトップタイムをマークした。
総合順位では、トヨタのヘンク・ラテガン(トヨタGRハイラックス・エボ)が引き続き首位を保持しており、ナッサー・アル-アッティーヤ(ダチア・サンドライダーズ)が7分20秒差で2位につけている。
2番手からスタートしたオーバードライブ・レーシングのヤジード・アル-ラジ(トヨタGRハイラックス・エボ)は苦戦を強いられ、Mスポーツのマティアス・エクストローム(フォード・ラプター)が首位から9分37秒遅れの総合3位に浮上した。
また、フォードMスポーツのカルロス・サインツ(フォード・ラプター)は、ビシャで行われた48時間のクロノステージを終えた時点でリタイア、第3ステージのスタートは叶わなかった。
4度の優勝経験を持つサインツは、日曜日の48時間ステージ初日にフォード・ラプターを横転させた。夜間の中継地点には到達し、月曜日のクロノステージ後半を走り抜けたものの、ビバークに戻った時点でロールケージの破損が見つかり、5度目の優勝への望みは完全に絶たれた。
チームからの声明は次の通りだ。「2025年ダカール・ラリーの48時間クロノステージ前半で発生したアクシデントにより、ゼッケンナンバー225(カルロス・サインツ、ルーカス・クルス)のセーフティケージが破損したため、FIAのレギュレーションに従い、当該車両をリタイアさせることを決定した」