ダカール・ラリー2024の第9ステージが火曜日に行われ、9度の世界ラリー王者であるセバスチャン・ローブ(プロドライブ・ハンターT1+)がナビゲーションのミスを挽回してステージ勝利を飾ったが、総合順位ではカルロス・サインツ(アウディRS Q E-TRON E2 T1U)が依然として20分33秒という大きなマージンをもって首位をキープしている。
ローブは、火曜日に行われたハイルとアル・ウラ間の417kmのステージを通してリードし、2度のパンクに見舞われてリードを失いそうになりながらも終盤にふたたびペースを上げ、最終的にサインツに4分14秒差をつけて今大会4度目のステージ勝利を飾ることになった。
ローブのこの日の追い上げが厳しくなったのは、チームメイトのナッサー・アル-アッティーヤ(プロドライブ・ハンターT1+)がトラブルのためスタートができなかったため、サポートが得られなかったためでもある。
アル-アッティーヤの2024年ダカールは、残念ながら不運続きだ。彼は前日のエンジントラブルに見舞われたが、どうやら完全に直すことはできなかったようだ。彼はステージのスタートで走行を断念。一般道を通ってビバークに向かい、世界ラリーレイド選手権でのポイントを獲得するためにふたたび水曜日にステージに戻るかとも思われたが、彼は修理が不可能でありリタイアせざるを得ない状況だと認めている。
「残念ながら、明日、このマシンは乗ることはできないだろう。応援してくれた人たちにはありがとうと言いたい。今夜家に帰ることになるよ。今年のダカールはいろいろ学んだので、このようなことは二度と起こらないよう取り組んでいく」
ローブはゴール後、ステージエンドでアル-アッティーヤのマシンの状態を聞いて言葉を失っている。「エンジン? また? 僕らにとっては長いステージだった。ステージ中盤で2回パンクしてしまったので、終盤は3回目のパンクをしないように少し注意しなければならなかった。でも全体的には、カルロスから3分を奪うことができた。差はまだ大きいが、まだ3ステージ残っている。次の3日間もプッシュし続けるよ」
ローブは第8ステージの勝利で首位のサインツに20分33秒に迫ることになったが、明日以降、残された3日間、チームメイトのサポートがないままで首位のサインツを追い掛けなければならない。
サインツはチームメイトたちのアウディにエスコートされながらステージを走り抜け、4度目の勝利に向けて総合ランキングでトップをキープすることになった。「このステージには満足していると思う。最後のほうはストレスがあったし、ナビゲーションも難しかった。でも、3台のマシンが一緒だったから良かった」とサインツは語っている。