Raid2025/01/06

ローブとサインツがトラブルで後退

(c)RedBull Content Pool

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 ダカール・ラリーは日曜日、マラソンステージである48時間クロノの前半パートが行われ、オーバードライブレーシングのヤジード・アル-ラジ(トヨタ・ハイラックス)がナッサー・アル-アッティーヤ(ダチア・サンドライダー)に1分1秒差をつけてリードしている。
 
 ダカール2025は競技2日目となる日曜日、早くもヤマ場のひとつとなる48時間クロノに突入した。日曜日のステージ2Aと月曜日のステージ2Bで構成され、クルーがチームからのアシスタンスを得られず自らの手でマシンを修理しなければならない過酷な二日間となる。
 
 その初日、優勝候補の一人だったセバスチャン・ローブ(ダチア・サンドライダー)が電気系統のトラブルにより30分以上の遅れを喫したため、ダチアは実質的にアル-アッティーヤが1台で戦う状況に追い込まれたようだ。

 ローブとナビゲーターのファビアン・ルルカンは、48時間クロノに向けて有利な出走順位を得るため、オープニングステージ終盤に意図的にペースを落とし、2位を快走していたが、409km地点で最初のストップを強いられ、再スタート直後にも再びストップすることとなった。

 その結果、ローブは第2ステージで40分近くも遅れをとり、事実上、今年も優勝争いから脱落する形となった。

 ダチア・サンドライダーズのチーム代表であるティファニー・イスナードは、電気系統のトラブルであることを認めたが、正確な原因究明と解決には時間がかかるかもしれないと語った。

「詳細を待っているところだが、電気系統の問題を特定できたと思う」と彼女は語った。「テレメトリーやエンジニアが現場にいない状況では診断が難しいが、セバスチャンはなんとか再び走り出すことができた」

「彼はまだレースを続けていて、そのことが一番大事なことだ。チームの一員としてサポートを行なったクリスティーナ(・グティエレス)とナビゲーターのパブロ(・モレノ・ウエテ)の尽力に感謝したい」

 グティエレス自身もこのステージの序盤でトラブルに見舞われ、別の、まだ特定されていない問題で30分以上もロスし、166km地点の指定サービスエリアで修理が必要となった。

 イスナードは、そのためグティエレスがローブのサポート役となり、2台のマシンがステージを完走できるようにすると語った。

「電気系統のトラブルは、常に深刻だ」とイスナードは説明した。「部品を簡単に交換することはできないし、遠くから問題を診断しなければならない。48 時間クロノなので、エンジニアをステージに派遣することもできない。まず最初にしなければならないのは、何が問題なのかを突き止めることだ」

「我々にとって、クリスティーナが学習段階にあり、素晴らしい仕事をしていることは明らかだ。しかし、結局のところ、これはチームスポーツであり、彼女はこのステージにおけるセブのサポート役だ。彼女は今、アシストのためにそこにいる」

 今夜の6カ所のビバークでは、公式のアシスタントのトラックの立ち入りが禁止されているため、機械的な問題や損傷はクルーだけが対応する必要がある。

 一方、カルロス・サインツ(フォード・ラプター)の5度目のダカールラリー優勝への望みも、横転したことで大きな打撃を受けた。

 サインツは、ラリー総合首位を争っていたが、2日間で約1000kmを走るステージの327km地点にある砂丘セクション終盤で横転した。

 サインツとナビゲーターのルーカス・クルスはともに無傷で走行を続けることができたが、マシンは一時逆さまとなり、車体後部に大きなダメージを負った。

 Mスポーツのチームメイトであるミッチ・ガスリーJr. (フォード・ラプター)は、サインツを助けるために一時ストップし、その間に40分を失った。

 452km地点に設けられた最初の休息キャンプ手前で、サインツはステージリーダーのアル-ラジから総合タイムで32分12秒の遅れを取り、ステージ単独では42分近く離されていると報告されている。