RallyCross2020/10/17

世界RX選手権プロモーターが今季かぎりで撤退

(c)FIAWorldRallycross.com

 世界ラリークロス選手権のプロモーター、IMGが2020年のシーズン終了とともにシリーズから撤退することになった。この決定は、FIAがシリーズのプロモーションのための入札手続きを開始するとした発表の中て明らかにされている。

 IMGは2013年シーズンにFIAとの20年契約でFIA世界ラリークロス選手権のプロモーターとなっているが、今シーズン限りでシリーズの運営から離れることになる。IMGがラリークロスから手を引くことになった理由については明確にされてはないが、アメリカの金融監視機関は4月に、IMGの親会社にあたるスポーツ・エンターテイメント会社のエンデバー・ネットワークが70億ドル以上の負債を抱えているとして、格付け機関が会社のアウトルックをネガティブに格下げしている。

「この発表は、IMGとFIAとの話し合いに従い、IMGが2021年と2022年に世界RXのプロモーターとして継続しない意向を表明している」と運営組織からの声明は述べている。

「FIAとIMGとの話し合いはまだ続いている。FIAは選手権の成功を持続させていくために尽力していく」とFIAからの声明に書かれている。

 声明はまた、2021年に世界RXのトップカテゴリーに電気自動車を導入し、現存の内燃機関のマシンと競争させようという計画もあったが、(4月に発表された)新型コロナウイルスのパンデミックの影響による電気自動車導入の延期を受けて、世界RXの最高峰は、2022年から完全なEVになることを明らかにしている。

「FIAは、2021年には世界RXで、史上初のFIA電動ラリークロス選手権RX2eとともに、ラリークロスを進化させていくことに取り組んでいる。2022年から、2019年に最初に明らかにされたFIAの長期ビジョンの一環として、世界RXは完全にEV化されることになる」と声明は続けている。

 FIAは、プロモーターのポジションへの入札を行うことになるとしているものの、いまのところは正式な案内は発表しておらず、興味を持った団体に対してオフロード・コミッション・カテゴリーマネジャー、ベノア・デュポンに連絡するようアナウンスしている。

 FIA世界ラリークロス選手権カテゴリーは先週行なわれたワールドモータースポーツカウンシル(WMSC)の最新の会議で名称が変更されており、2021年より施行されることになる。

 現存のスーパーカークラスがRX1、新しいEVスーパーカーはRX1e、RX2インターナショナルシリーズに代わるジュニアEVシリーズがRX2e、そしてヨーロッパ選手権のスーパー1600ディビジョンがRX3とそれぞれ呼ばれることになる。