トヨタGAZOOレーシングWRCチャレンジプログラムの山本雄紀は、来シーズンから新しいコドライバーのジェームス・フルトンとコンビを組むことになる。
山本は、これまでマルコ・サルミネンとともに世界ラリー選手権のWRC2カテゴリーに参戦していた。しかし、トヨタのWRCオフィシャルチームにステップアップしたサミ・パヤリがサルミネンを彼のコドライバーとして選んだため、山本は新たなパートナーとしてアイルランド出身のフルトンを起用することになった。
フルトンはすでに世界ラリー選手権のトップカテゴリーでも経験を積んでおり、2022年末のラリー・ジャパンで同郷のクレイグ・ブリーンとコンビを組み、2023年シーズンも共にヒョンデのWRCチームで戦う計画だった。二人はラリー・スウェーデンで見事に2位を獲得、フルトンは初のWRC表彰台を経験しているが、その2ヶ月後の2023年4月、ブリーンはクロアチアでのテスト中の事故で命を落とすという悲劇に見舞われている。
この悲劇の後、まもなくしてフルトンはクリス・ミークとコンビを組み、ポルトガル・ラリー選手権でコドライバーとして復帰、WRC2カテゴリーでもジョシュ・マクアリーンの信頼できるコドライバーとしても参戦してきた。
山本は、1年をともに戦ったサルミネンに感謝の意を表し、フルトンとの新たなスタートを楽しみにしていると明らかにした。
「彼はすでにトップカテゴリーでの経験を積んでいて、そんな彼とチームを組めることにワクワクしています。これから彼と新しいシーズンをスタートできることを楽しみにしています」と山本はソーシャルメディアでコメントしている。
フルトンも山本の言葉に同調している。
「とてもエキサイティングな機会で、スタートを切るのが本当に楽しみだ」とフルトンは語り、これまでの数年間ともに戦ったマクアーリンへの感謝も述べている。
トヨタGAZOOレーシングは、まだ来季のWRCチャレンジプログラムの参戦スケジュールを正式に発表していないが、二期生の山本と小暮ひかるはトヨタGRヤリスRally2を駆ってWRC2への2シーズン目の挑戦を行うことが期待されている。