トヨタGAZOOレーシング・ラリーチャレンジプログラムの新井大輝は、5月17〜20日に開催されたFIA世界ラリー選手権第6戦ラリー・デ・ポルトガルに参戦、WRC2選手権5位でフィニッシュすることになった。
ポルトガルは、激しく降った雨によって荒れた路面を補修するために大量の砂をいれたため、ラフな路面と砂浜のような路面が混在するようなコンディションとなり、かつてないほど荒れた戦いとなった。
新井は金曜日の序盤から安定した走りを見せ、2つのスペシャルステージで3番手タイムを記録、SS6では2番手タイムを記録したが、ギヤボックスのセンサーと電気系統が断続的にカットされる不具合が重なりタイムをロスすることになった。
土曜日は再びクリーンな走行を続け、最終日はSS18で岩にヒットしブレーキにダメージを負うアクシデントもあったが、最後まで走りきり最終的に5位でラリーを終えることになった。
直前にポルトガルで開催されたラリー・デ・モルタグアで優勝を飾って準備万端で臨んだ新井は、さまざまなトラブルなかでも多くのことを学ぶことができたとラリーをふり返った。
「金曜日は色々な問題が起きて難しいスタートとなりましたが、ラリーが進むにつれて状況はよくなり、たくさんのことを学ぶことができました。土曜日はパンクが1度あり、日曜日はSS18で岩をヒットしたことによりブレーキにトラブルを負ってしまいましたが、それ以外はクリーンな走りを保つことができたと思います」
なお、今回のポルトガルをもって新井はコドライバーのグレン・マクニールとのコンビを解消しそれぞれ別の道を進むこととなった。マクニールは、次戦サルディニアから過去9年にわたってアジア-パシフィック選手権でコンビを組んだガウラブ・ギルとWRCプログラムをスタートさせることになっており、新井はミッコ・ヒルボネンとWRC通算15勝を飾ったヤルモ・レウティネンとのコンビになる。
「今回でグレンとのペアは終わりになりますが、彼は私の成長に大きく貢献してくれました。これまでの彼のサポートにとても感謝しています」と新井は付け加えている。