APRC2018/06/03

炭山裕矢がAPRCで開幕から2連勝

(c)APRC.tv

 オーストラリアのキャンベラで行われていた2018年アジア-パシフィック・ラリー選手権(APRC)第2戦ナショナル・キャピタル・ラリーは6月3日に最終日を迎え、地元のイーライ・エヴァンス(シュコダ・ファビアR5)が総合優勝を飾り、クスコ・レーシングの炭山裕矢(シュコダ・ファビアR5)が総合4位に入るとともにAPRC部門で開幕2連勝を飾り、選手権のリードを広げている。

 エヴァンスは46.3秒をリードして最終日を迎えたものの、オープニングSSでフロントガラスが曇るトラブルでマシンを止めなくてはならず35秒をロス、2位につけていたスティーブ・グレネー(スバルWRX STI)が15.2秒差に迫り、優勝争いはわからなくなる。だが、エヴァンスはトラブルが解消したあとはペースを取り戻して朝のループを終えてリードを26.2秒差に広げたところで、今度はグレネーにトラブルが襲いかかる。彼はSS13でターボを壊してスローダウン、それでも2位を死守すべく残り2つのステージの走行を続けることになったが、午後のループだけで6分を失い、最終ステージでエイドリアン・コッピン(シュコダ・ファビアR5)に2位を譲ることになる。

 首位のエヴァンスはトラブルを回避する走りを続け、コッピンに4分58秒差をつけてナショナル・キャピタル・ラリーで総合優勝を飾ることになった。

 APRCノミネートしているクスコ・レーシングの炭山は、トラブルを回避する安定したペースを最終日も維持して総合4位でフィニッシュ、開幕戦につづいてAPRC部門で勝利することになった。

 また、APRCの2位で最終日をスタートしたチームメイトのマイケル・ヤング(トヨタ・ヴィッツ4WD)はマシンの開発に手応えを得ていたが、最終ステージでクラッチトラブルのためマシンストップ、開幕戦に続いて無念のリタイアとなってしまった。

 地元キャンベラ出身のハリー・ベイツ(トヨタ・ヤリスAP4)は初日、トップ争いをみせる速さをみせながらもターボブローのためにリタイアとなったが、最終日に追い上げて総合5位、オーストラリア選手権(ARC)では4位でフィニッシュとなり、最終日のヒート2での最大ポイントを獲得するなど最速のドライバーとなった。

 また、日本から参加している増村 淳(三菱ランサーエボリューションX)が総合7位でフィニッシュしている。

 APRC次戦は7月21〜23日にマレーシアで開催されるインターナショナル・ラリー・オブ・ジョホールとなる。