―エストニア人ドライバーの優勝は、2004年以来です。オット、WRC初優勝、おめでとうございます! 今の気持ちを聞かせてください。
オット・タナク:「当然、最高の気分だよ。皆がどんな気持ちか尋ねるが、真実を言うと、フィニッシュラインの後は、それほど多くの感情はなかった。それまで長いステージをこなし、非常にタフで厳しく、容易ではない仕事をしてきたので、感情としては、ようやく仕事を終えたという大きな安心感と、チームに対してとても嬉しい気持ちになった。見て分かるように、僕たちはまだプライベートチームだが、すでに選手権でたくさんの表彰台と勝利を収めている。現時点では、強いと感じる」
―この勝利で、ドライバーズ選手権は3位となりました。素晴らしいですね!

タナク:「それほど良くはない。僕はパワーステージでラトバラに本当にポイントを獲得して欲しかった。そうすれば僕はポーランドを4番手でスタートできただろうからね。これによってポーランドでの僕の先行きは難しくなった。だが今季の初めからそうしているように、この後もプッシュしていく。これまで一貫してかなり良い仕事ができているし、常にいくつかポイントを獲得している。同じペースで続けていくことが重要だ。今季の終盤は、かなり面白くなりそうだと思う」
―今朝はミスがありました。プレッシャーが原因ですか、それともダストのせいですか?
タナク:「僕がミスをすることはめったに無いからね(笑)。僕はジャンクションを見逃してしまい、真っ直ぐ行ってしまった。ステージの序盤からマシンの中にはかなりのダストがあり、非常に気が散った。僕たちは何故それが起きているのかなかなか特定できず、マシンの視界は本当に悪くなり、タイムを失った。しかしその後は、非常に集中してプッシュし続けた。次のステージからは、それはもうコントロール出来ていたので、ドラマは無かった」
―エストニア人がこの表彰台に上がったのは、2004年のマルコ・マルティン以来です。あなたが勝利した時、彼はあなたに何と声を掛けましたか?
タナク:「何も・・・おめでとう!と言ってくれた。君もマルコがどんな人か知っているだろう。彼は、明日空港に見送りに来たかったが、散髪に行くので忙しいと言っていたよ!」
―マルティン、今シーズンからWRCに参戦し、あなたのWRカーでの最初のラリーはモンテカルロでしたが、今、表彰台の最上段にいます。すべてのイベントがあなたにとって挑戦だと思いますが、これは本当に大きなイベントです。今、それを実感していますか?
マルティン・ヤルベオヤ:「僕の気持ちはオットと全く同じだよ。今週末は朝も早く、夜は遅く、非常にタフだったので、感情を大きく表現することは難しい。だが内側では、最高の気分だ。良い週末だった」
―今朝、特に予定通りに行かなかった最初のステージの後は、どんな気持ちでしたか? 心配していましたか?
ヤルベオヤ:「いいえ、気にしていなかった。確かに僕たちはミスしたが、それ以降は通常通り続けていた。だから追い詰められることもなく、大丈夫だったよ」
―ヤリ-マティ、2位です。オットはパワーステージであなたにもう少しポイントを獲得して欲しかった、そうすればあなたが選手権3位を維持していただろうと語っています。オットとあなたの間には、僅か1ポイントの差があるだけですね?
ヤリ-マティ・ラトバラ:「そうだ、たった1ポイントだが、僕たちは4位にいる。今週末の最も重要なことは、たとえリードに向けてのポイントが少なくても、現在リードしているオジエに近づいたということだ。僕はパワーステージで必死にドライブして、とても上手くいっていたが、非常にナローな左コーナーで轍がとても大きくなった。僕は昨年、いくつか困難を抱えたことを覚えているので、今年は別のアプローチをとろうとしたが、上手くいかなかった。スピードが止まり、ほとんど立ち往生しそうになり、茂みに向かって行かなければならず、そこで貴重なタイムを失い、ポイントがなくなった。
僕はもっと多くのポイントを取りに行ったが、そういうことだ」
―ポイントが取れず非常にイライラしている様子でした。あなたが感情的になる理由は、現時点で選手権のためにポイントが非常に重要だからということですね。
ラトバラ:「17歳からタイトル獲得を夢見て選手権で170のイベントを終えると、これほど長い時間を過ごしてきたのにまだタイトルを獲得したことがないということに挫折感を覚える。若い頃は来年があると思っていたが、今は違ったふうに感じるようになった。40代に近づいているので、来年があるというようにはもう考えることができない」
―トヨタチームは今回、非常に良い結果でした。次はポーランドです。ポーランドで勝利に挑戦できると思いますか?
ラトバラ:「僕たちはポルトガルの前に非常に重要なステップを踏んだ。僕たちはメキシコやアルゼンチンでは競争力がなかったが、他のエリアの他のことを理解したので、マシンはここで本当に強力だった。チーム全体が非常にポジティブな方向に向いている。ラッピは素晴らしいドライビングだったし、ハニネンもパワーステアリングの問題が起きる前、良い走りをしていた。だが僕たちは一つ問題を抱えている。それは、土曜日のステージ後のインタビューで、もしタイムの救済が無ければ、僕はラリーを辞めると言ったことだ。タイムの救済は無かった。そして、僕は自分の言葉を貫く人間だ。だが今の状況としては、こうだ。今はシーズン中盤で、僕は4位だとしても、これほど選手権リーダーのポジションに近かったことは初めてだ。これほど上手く行っている時に、僕は辞めたくない。僕は自分の言葉を謝罪しなければならないが、ラリーへの大きな情熱があることも理解して欲しい。僕は無我夢中で戦っていたので、少しイラついてしまった。申し訳なかった」
―あなたがラリーを続けることを、とてもうれしく思います! そして、ミーカ、選手権にとって強力な結果です。今は1ポイント1ポイントが、重要ですね。
ミーカ・アンティラ:「選手権がこれほど接戦なことは、長い間なかった。すべてのマシンが可能性を持っていて、すべてのマシンが勝利している。おそらく、WRCの7つのイベントで5人の異なる勝者が生まれたのは初めてのことではないかな。これは選手権にとって、本当に良いことだよ。今日、僕たちはパワーステージでいくつかのポイントを失ってしまったので、ポーランドを4番手でスタートするというペナルティーを負うが、それはそれほど悪くない」
―ヤリ-マティは、少し激しくなっていくうちに、少しストレスがあったと語りました。今週末、どうやって彼を落ち着かせましたか?
アンティラ:「僕の記憶が正しければ、問題を抱えたのは他のドライバーたちだった。僕たちはひとつのステージでオストベルグのマシンからのダストでタイムを失い、それを返して欲しかったが、それを除けばほとんど問題が起きなかった。だがここは一日一日がとても長く、僕たちは疲れ果てていたと思う。今朝僕たちがサービスエリアから出発したとき、周囲がとてもホッとしたのを感じた。皆が僕たちが上手くやって良い結果を出すことを期待していたが、僕たちは8時間眠れたことの方が幸せだった。うれしかったよ!」
―総合3位ですね、ティエリー、まだブレーキの問題のことでまだショックを引きずっているようですが、オジエを上回る結果で選手権のために貴重なポイントをとることができました、これは極めて重要だったと思います。
ティエリー・ヌーヴィル:「確かにあの問題のことはちょっと引っ掛かっているけど、今週末の僕の大きな目標としてオジエよりも前でゴールすることだった。表彰台フィニッシュを目指して、それを達成することができたわけだ。そのことには満足しているんだけど、どうしても自分が優勝争いに絡むことができていたはずだという思いがある。ラトバラと戦い、あの時はヘイデン(・パッドン)とも争っていたけど、時にそういうトラブルはつきものだっていうことを受け入れていくしかないと、だからこそ僕は次のレースを楽しみにしているし、同様の結果を残せることを期待している」
―ブレーキの問題を除いて、今週末のクルマの印象はどうでしたか?
ヌーヴィル:「総合的には僕たちにとって素晴らしい週末だったと思う。1日目から強さを発揮することができた。ここに来る時、1日目にもっとリスクを冒していこう自分に言い聞かせてきて、それを実行した、ただ、とても強くプッシュしている時でも四輪をしっかり地に着けた状態でね。小さなミスで5秒をロスするというのはあったけど、それでも1日目の自分たちは上出来だったと思っている。オジエとの差を30秒以上に広げることができたわけだしね。あれは驚異的なパフォーマンスだったとすごく満足している。それからちょっと不具合も出始めたけど、僕たちは引き続きプッシュし、モチベーションを保っていったそして、チームが直すために本当によくやってくれたから、最後には笑顔で家路につくことができると思う」
―ポーランドのための準備ですが、次の数週間は何が予定されていますか?
ヌーヴィル:「本当に忙しくなるよ、正直」
―そういえば、イープル(ラリー)に出ますよね。
ヌーヴィル:「それ以外にもたくさんあって、今週も何日間かポーランドのテストの予定が入っていて、そのあと直接にイープルに向かって、一日のテストしてからぼくらの母国のファンの前でレースをするんだ。純粋に楽しむことができると思うけど、勝ちにはいくことはいくよ。それはきっと達成できる。その後ポーランドに直行だ。僕たちは忙しくなるけど、さらなる表彰台獲得目指して戦うために十分な準備が整うはずだ」
―ニコラ、おめでとうざいます。ティエリーが言っていたようにオジエよりも上でフィニッシュすることが重要です。あなたはここで達成しようとしたことをやり切りました、この週末を終えてどう感じていますか?
ニコラ・ジルスール:「僕たちにとってとてもポジティブな週末だ。ティエリーは素晴らしい走りを見せてくれた、特に金曜日はすごかった。僕たちは懸命に取り組み、集中していた、9番手から最終日には2位まで順位を上げることができたのは信じられないくらいだ。決定的だったのは、2日目の出走順を決めるために1日目の戦いで強さを発揮できたことだ。まあ、テクニカルな問題については、ゲームの一部だっていうのは分かっているけど、目的は果たすことができたわけだし喜んでいいと思う」
―ポーランドもハイスピードの非常にチャレンジングなイベントですが、どれくらい楽しみにしていますか?
ジルスール:「非常に高速なラリーだから僕はすごく楽しいし、準備万端で望むことができると思うし、特別なことはないけど僕たちは楽しみにしているよ」