WRC2018/11/19

豊田章男社長、チームの総代表として最高の気持ち

(c)Toyota

 2018年シーズン最終戦のラリー・オーストラリアでヤリ-マティ・ラトバラが優勝を飾るとともに、トヨタGAZOOレーシング・ワールドラリーチームは参戦2年目にしてマニュファクチャラー・タイトルを獲得することになった。チーム総代表を務めるトヨタ自動車の豊田章男社長は、チームのマニュファクチャラー・タイトルを「チームの総代表として最高の気持ち」と表現しながらも、いいヤリスをつくるための挑戦はこの今回の勝利で終わるわけではないとコメントしている。

 昨年、世界ラリー選手権に復帰したトヨタは、参戦2年目を迎えた今季、アルゼンチンで移籍後初めてオイット・タナクが優勝を飾ったものの、前半戦ではいくつかの不運も重なったことでライバルの後塵を拝した戦いが続くことになった。

 しかし、フィンランド、ドイツで連勝、さらにトルコでは復帰後初の1-2フィニッシュを飾り、マニュファクチャラー選手権でトップに立つことになった。そこから先は、まさしく終盤戦に向けて厳しい戦いが続いたが、GBでの4戦連続のダブルポディウムは初のマニュファクチャラー・タイトルにむけての力強い追い風となっていた。

 そして迎えた最終戦、タナクのまさかのリタイアもあったが、ラトバラのシーズン初優勝によってトヨタはシーズン最多の5勝目をマーク、マニュファクチャラー選手権の頂点に立つことになった。

 負けたラリーもあったが、豊田チーム総代表は、昨日のヤリスより今日のヤリスをもっといいクルマにしようとチームが実践したからこそ、今回の栄冠が得られたのだとメッセージを発表している。
(以下、コメント全文)

「ラトバラ選手、アンティラ選手、ラリー・オーストラリア優勝おめでとう! 苦しんだ今シーズン、最後にポディウムの頂点に立つ姿を見ることができて、本当に嬉しかった。そして、その勝利でTOYOTA GAZOO Racing WRTのマニュファクチャラーズタイトルが決まりました」

「FIA世界ラリー選手権へ18年ぶりに復帰し、2年目の挑戦にしてこんなにも素晴らしい結果を得られたこと、チームの総代表として最高の気持ちです! この栄冠を勝ち取るためにヤリスを強くし続けてきたトミ・マキネンと、彼を支えてきた全てのチームメンバー、そして、そのヤリスを何があってもゴールまで走らせ続けてくれた6人のドライバー、コドライバー達に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとう! そして、おめでとう!」

「声援を送り続けてくださったファンの方々、心ひとつに戦ってきてくださったパートナーの皆様ともこの喜びを分かち合えたこと、本当に嬉しく思います。支えていただき、ありがとうございました」

「この挑戦が始まる時、トミやメンバー達と“約束”したのは『自分たちは“負け嫌い”だ。一緒に勝利を手にしよう!』『そのために、常に“今のヤリス”が一番強くなっているようにしよう!』ということだけでした。走りきれなかった道、苦しめられた道を、もっと気持ち良く走るためにはどうしたらいいか? チームは常に、これを考え、日々改善を続けてくれました」

「そうして“昨日のヤリスより今日のヤリスがもっといいクルマになる”ということを実践してくれたからこそ、今回の結果が得られたのだと思います。そして、このトミ達との“約束”は、今回の勝利で終わるものではありません。『もっと乗り続けていたい』『もっと攻めてみたい』と世界各地の道で、ドライバー達にそう言ってもらえるヤリスになるようこれからもチーム全員で学び続けて参ります。そして、トヨタ自動車は、ここで得た学びをお客様にいち早くお届けできるよう、努力して参ります」

「皆さま、来シーズンも引き続き、応援よろしくお願いいたします」