WRC2022/04/23

速度違反のヌーヴィルに1分のペナルティが追加

(c)Hyundai

 クロアチア・ラリーのスチュワードは、ラリー初日にロードセクションでスピード違反を犯したティエリー・ヌーヴィルに対して1分のペナルティを追加することを決定した。2位で初日を終えたかに見えた彼は、これで首位から2分4秒差の4位へと後退することになった。

 ヌーヴィルはSS4のあと80km/hの制限速度の道路を156km/hで走行したことから、すでにクロアチアのクラーク・オブ・コースは1900ユーロ(およそ26万円)の罰金を言い渡していた。しかし、スチュワードは金曜日の夜、ヌーヴィルとコドライバーのマルティン・ウィダーゲ、チームマネージャーのパブロ・マルコスをスチュワードミーティングに召還、事情聴取を行った結果、76km/hという著しい速度オーバーがFIA国際モータースポーツ競技規則に重大な違反をしていると判断、先に下された罰金に加えて、1分のペナルティとともに12カ月以内に2日間、FIAが定めた公益活動への参加を課している。

 スチュワードの決定書にはこう記されている。「ドライバーは、マシンに技術的な問題が発生したため、TC4Aへの進入が遅れたと述べた。さらに彼は、遅れを減らすために、それが交通規則違反であることは知っていたが、『オーバースピードにせざるを得なかった』と述べた。その時点では交通がなかったこともあり、誰かを危険にさらすことはなかったとの弁明があったが、FIAの公式安全追跡システムから取得したデータによると、クルーは前述の道路区間で約11kmにわたってオーバースピードであったことが判明している。記録された速度はほぼ制限速度の倍近い速度超過であり、TC4Aでの遅れを減らそうとする意図も考慮できるものではなく、FIA国際競技規則の条項に対する重大な違反となる」