Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームは、今週末のラリー・デ・エスパーニャにテストを行わないままで挑むが、チーム代表のリチャード・ミルナーはスペインでしっかりとしたリザルトを出せない理由にはならないと語っている。
ラリー・デ・エスパーニャは、前戦のラリー・フィンランドを終えて、わずか10日後にラリーウィークを迎えるため、フィンランドのあと英国に戻ったチームがマシンのプリペアなど準備にかけられたのはわずか2日だった。それとともに年間で許されたテスト日数をできるかぎり新しいRally1カーの開発に充てたいという戦略でもあるのだろう。
とはいえ、高速グラベルのフィンランドから高速ターマックのスペインというまったくキャラクターが異なるラリーを迎えることへの懸念はあるものの、チーム代表のミルナーは、高速でスムースなターマックのステージでは、フィエスタWRCの性能を最大限に発揮することができると主張している。
「スペインは、フィンランドから10日後に開催されることになるため、英国でのマシンのプリペアなど準備期間が2日しかなかったため、イベント前のテストを行うことができなかった。しかし、チームがスペインの道路でしっかりとした結果を出せないはずはないと思っている」とミルナーは語った。
「高速でスムースなアスファルトのステージでは、フィエスタWRCの性能を最大限に発揮することができるはずだし、フィエスタはターマックステージでの競争力が高いことが証明されている。シーズンを通してこの路面での速さを証明してきたガスとアドリアンが、週末にマシンの能力を発揮してくれることを期待しているよ」
Mスポーツ・フォードは今週のスペインではガス・グリーンスミスとアドリアン・フールモーの2台をワークスノミネートする。
前戦フィンランドで今季4度目のトップ6フィニッシュを果たしたグリーンスミスは次のように語っている。
「スペインは、非常にスムーズで速く、流れるようなターマックの美しいイベントで、このクルマで走るのはいつも楽しい。これまでもフィエスタに合っていたようなので、フィンランドよりもはるかに強い結果を示すことができるはずだ。チームとして良い結果を期待している」
新しいコドライバーであるアレキサンドル・コリアとの2戦目のラリーを迎えるフールモーは、得意にしているターマックでシーズン最高の結果となったクロアチアの5位を目指す。
「2年前にフィエスタRally2でスペインを走ったことがあり、このイベントでの良い経験ができている。このターマックのイベントは、コーナーに必要なラインが非常に面白く、とても気に入っているんだ。アレックス(・コリア)とは2回目の挑戦になりますが、グリップのあるイベントなので、一緒にペースを上げていきたいと思っている。ターマックでのマシンの性能はわかっているので、チームメイトと一緒に戦えるように、良い結果を出したい」