WRC2021/12/29

Rally3カーのエアリストリクターが拡大

(c)M-Sport

 Mスポーツのフォード・フィエスタRally3は来年からさらにパワフルな走りへと生まれ変わる。これは、FIAワールドモータースポーツカウンシルで、Rally3カーのリストリクターサイズを30mmから31mmに変更するというFIAラリー委員会の提案が承認されたことを受けたもので、これにより20bhpのパワー増加が見込まれる。

 これまでのところRally3カーのFIAホモロゲーションをもつのはMスポーツのフィエスタRally3だけだ。2021年シーズンのフィエスタRally3は、1.5リッターエコブースト・エンジンによって215bhpを発揮すると発表されていたが、この変更によって235bhpにパワーアップすることになると考えられている。

 Mスポーツ・ポーランド代表のマチェイ・ヴォダは次のように説明する。

「これまでのフォード・フィエスタRally3も素晴らしかったが、Rally2とRally4の中間にはなっていなかった。このバランスを解決するためにFIAと共に懸命に取り組んできた結果、良い中間点を見つけることができた。この問題に対するFIAの前向きな考えに感謝したい」

「Rally3は全く新しいカテゴリであり、以前のカテゴリはなく、我々全員が学んでいる最中であることを考えると、このようなステップに基づいてパフォーマンスを行うは当然のことであることを、忘れてはならない。このことはFIAがRally3カテゴリをその意図するユーザーにとって正しい位置に置くための真の努力を行っていることを強調している」

 フィエスタRally3は、ERC3ジュニア選手権のベースマシンとして2021年シーズンに導入され、2022年からは新しいジュニアWRC選手権にも採用されている。ジュニアWRC は、2017年にMスポーツ・ポーランドが選手権の運営を引き継いでからはフォード・フィエスタR2、その後はフィエスタRally4による2WDラリーカーの選手権となっていたが、フィエスタRally3へと移行する来年からはよりパワフルで安価な4WDラリーカーの選手権へと生まれ変わる。

 写真は、2022年にジュニアWRCの採用されるフィエスタRally3のベースカラーとなる。