WRC2020/10/24

イープル、当局と協力して開催にむけた作業続行へ

(c)Ypres Rally

 ベルギー政府が新型コロナウイルス第2波に伴う新たなイベント対策を導入したことで、イープル・ラリー・ベルギーの開催を危ぶむ声が高まっているが、主催者は当局と協力して開催にむけて作業を続けたいと前向きなコメントをしている。

 ベルギー政府は金曜日、国内でのスポーツイベントについて、今後4週間にわたってアマチュアスポーツの開催を禁止としたほか、プロスポーツについても無観客での開催を義務付けることとなった。

 この政府決定を受けて、ヒュンダイとトヨタがイープル・ラリーの準備として参戦を予定していた日曜日のヘミキューダ・ラリーはアマチュア・イベントであることを理由にキャンセルを余儀なくされ、その前日に行われるはずだったサウス・ベルギー・ラリーも中止となっており、ベルギー初の世界ラリー選手権イベントの開催についても懸念が生じることになった。

 しかし、いまのところイープル主催者は、ベルギー政府やフランドル地方当局と連携してコロナウイルスの状況を日々監視しながら開催の準備を続けるとコメント、危機説を流すメディアとファンを牽制することになった。

「一部のファンからのネガティブなコメントには少し驚いていが、我々は現在、政府機関と完全に協力して作業を行っている」と、イープル・ラリーのスポークスマンはコメントしている。

「注目に値するのは、私たちのイベントが4週間後に控えていることと、ここ数日で感染者数が減少していることだ。これまで行われてきた対策、そして現在行われている対策は完全に機能していることを意味するものだ。ラリーの中心的な拠点となるフランドル地方の感染数や状況は他の地域ほど悪くはない。この状況への変化を見つめながら当局と協力して準備をつづけていく」

 政府による新しいスポーツイベントに関する制限は、イープル・ラリー開催日前日の11月19日まで続くことになり、いまのところイープルが観客をどうするのかについては公式には明らかにされていない。また、イープル・ラリーは今週水曜日にラリーガイド2を発行する予定だったが、いまのところ公開はされていないようだ。