WRC2021/07/30

イープル、豪雨の影響で最終日を15km短縮

(c)Ypres Rally Belgium

 イープル・ラリー・ベルギー主催者は、8月13日から15日まで世界ラリー選手権として初開催される同イベントの最終日に東部リエージュ州で予定されたルートを変更することを発表、ステージの総走行距離は310.92kmから295.78kmへと短縮されている。これは7月中旬にドイツ西部やベルギー東部など広い地域を襲った豪雨によって史上最悪規模の洪水など多くの被害がでたことによる影響とみられている。

 イープル・ラリー・ベルギーは今季、一年前にWRC初開催を目指して練られた基本的なルートを踏襲、ベルギー西部のイープル市郊外のターマックステージで金曜日と土曜日の2日間を過ごしたあと、最終日の日曜日は295kmほどのロードセクションの移動を行い、ベルギー東部のワロン地域リエージュ州に舞台を移し、スパ-フランコルシャン・サーキットでのパワーステージで勝負を決するルートが4月に発表されていた。

 今週発表されたイープル・ラリー・ベルギー主催者のクラブ・スーパーステージの声明では、今年の世界ラリー選手権の第8ラウンドのルートについて、スパ-フランコルシャン・サーキットとその周辺地域で行われる日曜日のステージにおいて当初計画されていたベルヴォー〜マルマディ(16.62km)のステージがスタヴロ(9.05km)に置き換えるとという事実を伝えるだけののものだった。その理由はここでは示されていないが、関係者は当初からベルギー東部を襲った大雨の影響によってルートにあたる道路にも被害がありうると認めていた。

 キャンセルとなったベルヴォー〜マルマディは、地元出身の故郷ザンクト・フィートの隣町ベルヴォーをスタートする予定だったが、新たにルートに加わったスタヴロはベルヴォーより5kmほど北部に位置しており、スパ-フランコルシャン・サーキットからも4.85kmと近いエリアだ。

 最終日はスパ-フランコルシャンのパドックに設けられたタイヤフィッティングゾーン(TFZ)でタイヤ交換のあとノーサービスの1日となり、予定どおりにスパ-フランコルシャンのコースで行われるフランコルシャン(11.21km)と新しいスタヴロ(9.05km)を2回ループする4SS/40.52kmの一日となる。

 主催者は最終日のセクションに参加できるのは上位90台に限定することを明らかにしている。エントリーリストは8月2日に公開される予定だが、非公式の報告によれば、110台に迫るエントリーがあるとのことだ。