WRC2025/02/07

オウニンポウヤ、パワーステージに

(c)Hyundai

 ラリー・フィンランドの主催者は、第73回目となる今年のイベントに向けて、伝説の道路の復活やスーパーサンデーの新たな試みなどを盛り込んだ、スリリングで新しいアイテナリーを発表した。その最大の目玉になるのは、世界でもっとも名前が知られたグラベルステージである「オウニンポウヤ」で最終日にパワーステージが行われることだ!

 世界ラリー選手権の最速イベントは、マニュファクチャラーズチャンピオンであるトヨタ・GAZOO・レーシングの本拠地であるユヴァスキュラを拠点に、木曜日(7月31日)にハルユ(2.5km)を激走するエネルギッシュなレースで開幕する。ターマックとグラベルが混在するこのスーパースペシャルは、開催都市の中心部で行われる。

 金曜日は昨年のルートをほぼ忠実に再現し、昨年と同じラウカ(17.96km)からスタートする。昨年導入されたサーリカ(15.8km)は逆走となり、ミュヒンパー(14.6km)はスタート地点が変更され、新たなチャレンジとなる。また、驚異的なジャンプで有名な伝説のルーヒマキ(7.76km)でループを締めくくり、午後はこれら4つのステージを繰り返す。さらにハルユをもう一度走ってオープニングレグが終了する。

 土曜日も高速アクションのクラシックな1日となる。フィンランド屈指のラリーロードと称されるマッケラを含むパークコラ(15.55km)からスタートする。

 その後、ヴァスティラ(18.94km)、パイヤラ(20.19km)を経て、ほぼ30年間手つかずだったセクションを含むレウストゥ(16.39km)で午前のループが終了し、午後はこれらを繰り返す。

 そしていよいよ、このラリー最大のハイライトがやってくる。WRC史上初めて、ラリーの一日すべてが世界的に有名なオウニンポウヤ・ステージに捧げられる。

 主催者によって 「オウニンデー 」と命名された日曜日は、23.98kmのモンスターステージを2回走行し、2回目の走行はボーナスポイントを獲得できるウルフ・パワーステージを兼ねる。表彰台セレモニーはカカリスト近郊で行われる。

「我々はこの伝説的なステージを、出来る限り多くのファンが観戦しやすいものにしたかった。そしてこれが完璧な解決策だと信じている」とクラーク・オブ・ザ・コースを務めるカイ・タルキアイネンは説明する。「ステージ沿いには十分なスペースがあり、ファンは最高の観戦スポットを見つけて1日中楽しむことができる。また、サービスを提供する上でもはるかに容易になる」

「ルートの設計は、複数の要素のバランスを取る作業だ。もちろん最も重要なのは安全性と競技の公平性だが、現地の観客とテレビ制作の両方にとって素晴らしい体験を生み出すことも目指している」と彼は付け加えた。