セバスチャン・オジエはラリー・ジャパンでの悲願の勝利はならなかったが、トヨタの1-2-3ポディウムを心から喜び、豊田章男会長とシャンパンをかけ合ったことに感銘を受けたと語っている。
チャンピオン争いをしていない現在、オジエは勝利だけが彼のモチベーションの源となっている。彼は、勝つことだけに心血を注ぎ、勝利のみに心を揺らすが、今回の日本では初日にフロントガラスの曇りによる遅れとガードレールに接触したときのダメージによる修理に遅れによって勝利のチャンスを失うことになった。
オジエは59回目の勝利をラリー・ジャパンで手にするという期待は早々になくなったが、それでも彼はチームにホームでの1-2-3を着実にもたらすためのミッションを達成できたことに心から満足している。
むしろ現在、彼が「勝利」できるのは個々のラリーだけなので、尚更そうなのだろう。悪い週末を過ごした場合の4位や5位はチャンピオンシップを意識すればプラスに捉えることができるが、限定プログラムで参戦するオジエにとっては無意味なのだ。
「もちろん、ドライバーとしては常に勝利を目標にするものだし、勝利が一番幸せなことだ。しかし、簡単に忘れがちだが、このような週末、このような特別な場では、自分が勝っていないとしても、2位も非常に喜ばしいものだ」とオジエは語った。
「チーム全員が笑顔を見せ、特に表彰台では僕たちと一緒に会長が壇上に上がった。それは特別な瞬間だ」
トヨタのホームラウンドで歴史的な1-2-3フィニッシュを達成したことは、オジエに大きな満足感を与えた。勝者はエルフィン・エヴァンスだったが、それは問題ではなかった。このような素晴らしいシーズンを過ごしたチーム全体の勝利だったのだ。とくにオジエはポディウムでドライバーたちと肩を並べて勝利を喜びあった豊田章男会長のラリーへの情熱が深く心に刻まれたと語った。
「そうだね、うまくいえないけどこれ以上のものはないよ」と彼は微笑んだ。「トップがサポートしてくれるのだから、これ以上のことはない」
「素晴らしいことだ。彼はラリーにとても情熱を持っているから、僕たちはいつもとても楽しいし、トヨタの会長に向かってシャンパンをかけるなんて、彼を知る前には考えられないことだよ」
「でも彼はとても僕らに対しても普通で、ラリーに来る時間をとても楽しみにしているみたいだ。だからいい週末になったよ」