WRC2018/10/26

ソルベルグ、シェイクダウンでポロR5の速さを証明

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 ラリー・デ・エスパーニャのWRC2は、ニューマシン・ポロGTI R5のデビュー戦に立ち向かうフォルクスワーゲン・モータースポーツと新王者ヤン・コペツキが率いるシュコダ・ワークスとの一騎打ちになりそうだが、2003年のワールドチャンピオンであるペター・ソルベルグがシェイクダウンでトップタイムを叩き出し、早くも新しいポロGTI R5の高いポテンシャルを証明している。

 21台がエントリーしたスペインのWRC2は、4度WRC王者を獲得しているフォルクスワーゲン・モータースポーツが、新しいポロGTI R5とともにスポットでWRCに復帰、木曜日の朝に行われたシェイクダウンでは6年ぶりにWRCに帰ってきたソルベルグがWRC2のトップタイム、0.4秒差の2番手にはチームメイトのエリック・カミリーが続いており、ニューマシンは早くもただならぬ速さを見せることになった。

 今季のWRC2は、スペインのスタートを前にして、すでにシュコダ・モータースポーツのコペツキのタイトルが確定している。シュコダは今週初め、今季最終戦となる11月のラリー・オーストラリアへの参戦を行なわないことを正式に発表したことで、コペツキのタイトル獲得が決定することとなった。彼を追っていたポントゥス・ティデマンドにも参戦の機会が残されておらず、これまで出場した5戦すべて最大限のポイントを獲得しているコペツキを捕らえる可能性のある者はこの時点でいなくなっている。

 コペツキは、タイトル獲得へのプレッシャーから開放されることにはなったが、彼としては今回のスペインでは、2018年シーズンを全勝で飾るために昨年の2位というリザルトを上回ることに意欲を見せていたが、シェイクダウンでは1.1秒もの大差を付けられてしまった。

 シュコダ・ワークスのラインナップの2人目としては、カッレ・ロヴァンペラが、2度目の勝利を狙い目指して今回このミックスサーフェイスのラリーに初めて挑むことになる。

 そのほかにも注目のドライバーがたくさんスペインに出場する。トヨタ開発ドライバーの勝田貴元はトミ・マキネン・レーシングのフォード・フィエスタR5で緊急参戦、ヒュンダイ・モータースポーツ開発ドライバーのヤリ・フットゥネン(ヒュンダイi20 R5)にとっても初めてのスペインとなる。

 シトロエン・レーシングは、ステファン・ルフェーブルとオーレ・クリスチャン・ヴェイビーのために2台のC3 R5を走らせ、この新車でのシーズンを締めくくることになる。また、シモーネ・テンペスティーニとペペ・ロペスがそれぞれプライベーターとしてC3 R5でエントリーしている。

 ヨーロッパ王者のカイエタン・カイエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)はラリー・トルコ以来の復帰となる。前ジュニアWRC王者のニル・ソランス(フォード・フィエスタR5)が参戦する。

 ソルベルグ・ファミリーからは兄のヘニングもファビアR5でWRC2の舞台に戻ってくる。彼はトークスポーツ・チームでイギリスのクリス・イングラムとチームメイトになる。

 ウーカシュ・ピニオージェックとファビオ・アンドルフィもプライベーターのシュコダ・ファビアR5で参戦し、ウェールズ・ラリーGBでシーズンを終えているガス・グリーンスミスから選手権3位のポジションを奪うことを狙う。

 また、スペインのホセ・アントニオ・スアレス(ヒュンダイi20 R5)が母国戦で初表彰台を狙っている。