WORLDWIDE2023/12/01

ハリー・ベイツが逆転で3度目オーストラリア王座

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 トヨタGAZOOレーシング・オーストラリア(TGRA)のハリー・ベイツ(トヨタGRヤリスAP4)が、オーストラリア・ラリー選手権最終戦のラリー・オブ・キャンベラで優勝を飾り、2年ぶり3度目のオーストラリア・チャンピオンに輝くことになった。

 2019年と2021年にオーストラリア・タイトルに輝いているハリー・ベイツは、昨年、オーストラリア選手権の最終戦であり、アジア-パシフィック・ラリー選手権のタイトルがかかったファイナルラウンドのコフスコースト・ラリーでヘイデン・パッドンと優勝を争っていた最終日に横転、2つのタイトルのチャンスを失い、弟のルイス・ベイツが初めてオーストラリア・チャンピオンに輝いていた。

 TGRAの拠点であるオーストラリアの首都キャンベラで開催された最終戦ラリー・オブ・キャンベラを前に、前戦アデレード・ヒルズ・ラリー・ヒート2でシーズン2勝目を飾った弟のルイスは、兄のハリーに23ポイント差をつけて連覇に向けて選手権をリードしていた。ラリーが始まるとハリーが11SSのうち7ステージでベストタイムを奪い、ライバルでもあるルイスに3.9秒の差をつけて最終パワーステージを迎えることになった。

 ハリーは、このステージで素晴らしい走りで2.1秒差をつけるベストタイムを叩き出してラリーを制したほか、タイトル争いではルイスをわずか1ポイント差で逆転、3度目のタイトルを勝ち取った。また、コドライバーのコーラル・テイラーにとっては2008年以来5度目のタイトルとなった。

「今年はいろいろなことがあったし、ここまで来るのに何度か落ち込んだこともあった」とハリー・ベイツは語った。「今シーズンはルイスと毎戦、最大ポイントを争ってきた。この最終戦はこのようなシーズンを象徴しているかのようで波乱の連続だった」

「この週末、何度も首位が入れ替わったが、タイトルを獲るためにはこのラリーで勝ち、パワーステージでポイントを獲得しなければならないとわかっていたので、とにかくペースを上げ続けて集中力を維持した」

「この週末を勝利で収められて本当によかった。みんな必死で戦ったし、チームはマシンをしっかり準備してくれたので、この勝利はコーラルと僕だけのためではなく、TGRA全体のものだ」

 またトヨタは、前戦アデレードヒルズですでに今季のマニュファクチャラーズタイトル獲得を決めており、オーストラリア選手権での3冠を達成している。