APRC2023/04/03

パッドンがオタゴ・ラリーで10回目の優勝

(c)Hayden Paddon

 ヘイデン・パッドンとコドライバーのジョン・ケナードは、母国ニュージーランドのオタゴ・ラリーで記録的な10回目の勝利を全14ステージでベストタイムを奪うパーフェクトゲームで飾ることになった。

 オタゴ・ラリーは、ニュージーランド・ラリー選手権とともにFIAアジア-パシフィック・ラリー選手権のパシフィック・カップの開幕戦として4月1日から2日まで南部のダニーデンで行われた。

 ヒョンデ・ニュージーランドの支援を受けるパッドンは、これまでのヒョンデi20 AP4から今季はヨーロッパ・ラリー選手権に挑戦しているヒョンデi20N Rally2にマシンをスイッチして母国選手権にも挑んでいる。

 パッドンは、土曜日の朝に行われたオープニングSSでいきなり後続に27秒差をつけるベストタイムで発進、以降もライバルたちを1kmあたり1秒以上引き離すペースで快心劇を続け、行われた14ステージすべてでベストタイムを奪い、最終的に2位となったアリ・ペティグリュー(ホールデン・バリーナAP4)に4分23.9秒も大差をつけて圧勝することになった。

「オタゴ・ラリーで10勝できたことをとても誇りに思う。素晴らしいラリーだったよ」とパッドンは語った。

「ヒョンデi20 N Rally2は週末を通してトラブルなく走ってくれた。ヨーロッパ・ラリー選手権と地元で、1年を通して同じクルマに乗れるというのは、本当に有益なことだ。つまり、マシンの開発にもっと取り組めるし、正しいセットアップを見つけることができる。僕だけでなく、チーム全体にとって、本当に良い週末だった」

 3位にはベン・ハント(シュコダ・ファビアRally2エボ)、4位にはエマ・ギルモア(シトロエンC3 Rally2)が続いている。

 また、新しいツアー・ヨーロピアン・ラリー(TER)ワールド・シリーズの一環として開催されたクラシックラリー・クラスには30台ものヒストリックマシンが集結する盛況ぶりをみせ、ミッコ・ヒルボネン(フォード・エスコートRS1800)がディーン・ブイスト(フォード・エスコートMk.2)に1分18秒差をつけて貫禄の勝利を飾っている。

 ヒルボネンは、WRCで通算15勝、ドライバーズ選手権で4度にわたって2位となっており、現在は、トヨタGAZOOレーシングのWRCチャレンジプログラムの育成ドライバーである大竹直生、小暮ひかる、山本雄紀のチーフインストラクターを務めている。