WRC2019/07/30

パッドンがテストでクラッシュ、本番出場を断念

(c)WRC Official

 今週末のラリー・フィンランドのスタートを前にして残念な報せが舞い込んできた。ヘイデン・パッドンが月曜日に午後に行われていたプレテストでフォード・フィエスタWRCをクラッシュさせてしまい、本番への出場を断念することになった。

 Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームからスポットでフィンランドに出場する予定だったパッドンは、この日、行われたプレテストにおいていい感触で走行を繰り返していたが、6速全開の右コーナーでコーナーにかき出されていた石に乗り上げてクラッシュしたという。

 Mスポーツ・フォードの代表を務めるリチャード・ミレナーは、パッドンのマシンには酷いダメージがあり、木曜日のイベント開始までに別のマシンを用意する時間がないと説明した。

「テストのための道には岩がかきだされて出ていた。それは最初の走行で彼がかき出したもので、彼はターンして同じコースを逆走してきたときにブラインドの全開のコーナーの真ん中に岩があることを発見した」

「岩はサンプガードの底に当たり、マシンは空中に浮いてしまい、彼らはどうしようもなくコースを外れてしまった。このように岩があればどのようなコーナーでも同じことが起きる。テストではよくあることで、最初の走行でかき出されたものを最初に発見するのは最初にコースを走った者になるというわけだ」

 ミレナーは、チームがパッドンを出場させるためにあらゆる代替え案の可能性を模索したと語った。

「マルコム(・ウィルソン、Mスポーツのマネージングディレクター)の最初の言葉は、ヘイデンをスタートさせる方法を見つけることだった」とミレナー。

「しかし、それは単に不可能だった。マシンはジグの上に置いて修正する必要があり、時間内にフィンランドに別のマシンを出すことは不可能だった。これはヘイデンにとって恐ろしい状況です。男は今、最悪の運だとしか言えない。残念ながら、これは本番車でテストするときに発生するリスクだ」

 パッドンはこの日、フィエスタWRCを初めてドライブしたときにこのマシンでの走りに感銘を受けていた。

「僕はWRカーから8ヶ月離れた後、初めてのドライブがどのように感じるだろうかと心配していたよ。でも、それは素晴らしいフィーリングでした。一度も感じたことがない気分だった」

「最初の1キロ以内に、僕はすぐにこのマシンに戻ったと感じたし、フィンランドで欲しいのは自信を与えるマシンだ。このシャシーは本当にそのものだ。そのことはすぐに気づくものだ。マシンにまかせ、コーナーをライン通りに駆け抜けることができるんだ」

 パッドンの欠場によって。Mスポーツ・フォードのフィンランドの布陣は、テーム・スニネンとガス・グリーンスミスの二人となる。グリーンスミスは、ラリー・エストニアで背中を負傷したエルフィン・エヴァンスの代役として出場する。