19歳のマックス・マクレーは、Mスポーツのフォード・フィエスタRally2を駆って英国ラリー選手権に参戦する。
2023年にアドリアン・フールモーとともに英国選手権の王座に輝いたMスポーツは今季、マクレー家の血を引く期待の若手マクレーとギャリー・ピアソンという新しいメンバーの2台体制で選手権に臨むことを発表した。とくにマクレーは、英国選手権に挑む3世代目のマクレーとなるため英国の期待は果てしなく大きい。
マックスは、5度の英国選手権タイトルに輝くジミー・マクレーを祖父にもち、父のアリスターは1995年の英国王者であり、さらに1991年と1992年の英王者とともに1995年に英国初のワールドチャンピオンに輝いたコリン・マクレーは叔父にあたる。マクレーは、まずはスキルを磨くことを目的としてフィエスタRally2で英国選手権の4戦に出場し、選手権のトップ争いができるようになることを目指す。2024年、競争の激しいエントリーで戦うマクレーは、英国出身のコドライバーであるキャメロン・フェアとパートナーを組み、シーズンを通して知識とスピードを高めながら、経験豊富なドライバーの中で足元を固めていく。
2022年に英国デビューを果たすまで、主に母国オーストラリアでキャリアを積んだあと、本格的にラリーを学ぶためにヨーロッパに戦いの舞台を移している。2023年にERCジュニア選手権に参戦したマクレーは、6つのミックスサーフェス・イベントで経験を積み、ジュニア・クラスではRally4カーで4回のトップ10入賞を果たした。マクレーはこの年、激戦となったカンブリアン・ラリーで総合3位という好成績を収め、2024年の英国選手権挑戦に弾みをつけた。
「MスポーツのフィエスタRally2で英国選手権に参戦することを発表できて、とても興奮しているよ!」とマクレーは語っている。「Rally2マシンで素晴らしい経験を積んで、この素晴らしいチームと一緒に働くことで多くのことを学ぶのが待ちきれないよ!シーズンは3月のノースウエスト・ステージから始まり、Rally2で初めてターマック・ラリーに参加する予定だ」
また、ピアソンは2021年、モータースポーツUKナショナル選手権、スコットランド、ウェールズ、BTRDAシリーズで記録的な4勝を挙げ、英国最高峰の英選手権への挑戦を宣言した。2022年、ピアソンはフィエスタRally2で初のBRCシーズンを戦い、選手権総合5位を獲得、フォルクスワーゲン・ポロGTI R5で出場した2023年にはさらに調子を上げ、シーズン2度の表彰台を獲得し、フールモーにわずか7ポイント差の総合2位でシーズンを終えた。
32歳のピアソンは、経験豊富なコドライバー、ダニエル・バリットとのパートナーシップを継続し、3度目の英国選手権フルシーズンに備え、ピアソンはMスポーツの地元であるマルコム・ウィルソン・ラリーに参加し、最新仕様のフィエスタRally2に再び慣れることになる。
「今年の英国ラリー選手権をとても楽しみにしている。ITVの放送が加わることで、現在の僕を支えてくれている感謝してもしきれないスポンサーや新しいスポンサーを宣伝できる絶好の機会になるよ」とピアソンは語っている。
「また、確かな実力と継続的な開発を備えた素晴らしいマシンに関わる機会を与えてくれたMスポーツにも感謝している。ワークス・チームとつながることは間違いなく僕にとってプラスになるし、チームに会えること、そしてチームメイトとしてマックスと一緒に働けることを楽しみにしている」
Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームのチーム代表であるリチャード・ミルナーは、次のように語っている。
「英国選手権は、マルコム、私、そしてMスポーツ全体にとって身近な選手権であり、英国最高峰のシリーズに参戦することは、我々にとって極めて重要だ。ギャリーとマックスのペアは本当に強力だと思うし、彼らが最新仕様のフィエスタRally2でどんな走りを見せるか楽しみだ。選手権へのエントリーはここ数年で最も強力で、新しいイベントカレンダーのせいもあるが、各イベントがテレビ中継されることが最近発表されたこともあり、簡単な仕事ではないだろう。シーズン開幕まであと数週間となったが、楽しみにしている」