ERC2021/10/04

ミケルセンがERCファフェで優勝、王座に接近

(c)ERC

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 ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)第6戦のラリー・セーハス・デ・ファフェ・エ・フェルゲイラスで、トークスポーツWRTのアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビアRally2エボ)で優勝、2週間前に行われたアソーレス・ラリーの勝利に続くポルトガル・ラウンド2連勝でタイトルに大きく近づくことになった。

 初日の豪雨のなか、序盤をリードしたチームMRFタイヤのダニエル・ソルド(ヒュンダイi20 R5)が最終ステージでステアリングのトラブルでクラッシュしたため、優勝争いはSS5以降ラリーをリードしたミケルセンと4.4秒差で続くサンテロック・ジュニア・チームのアレクセイ・ルクヤヌク(シトロエンC3 Rally2)の2人に絞られていた。

 ルクヤヌクは最終日、猛然とプッシュを開始、朝の2つのステージを終えたところでミケルセンまで0.7秒差まで迫ることになり、勝負はまったくわからないものとなった。だが、午後のループの最初のステージでルクヤヌクは右フロントのドライブシャフトを破損、追撃はここまでとなってしまう。

 ミケルセンは独走で2勝目を飾り、選手権でも大きなリードをつかむことになった。アクロポリス・ラリー以降、エリオット・エドモンドソンとの新しいコンビで3戦を走ってきたが、すべて負けなしで勝利を続けている。

「とてもうれしいよ。厳しい週末だったが、満足しているよ。コンディションもとてもトリッキーだったが、エリオット(・エドモンドソン)をはじめ、チーム全体が素晴らしい仕事をしてくれた。おかげでなんとかトラブルに巻き込まれずにすんだよ! クレバーなドライビングをして、必要なところではプッシュすることができた。それが今回の成功の秘訣だった」

 後輪駆動となったマシンでルクヤヌクはタイムを落とし、最終的には首位から2分遅れながらも2位を守りきっている。37.1秒差の3位にはアルミンド・アラウジョ(シュコダ・ファビアRally2エボ)が続き、ポルトガル・タイトルを獲得するためにも重要な表彰台を獲得することになった。

 ブルーノ・マガラエスは新しいヒュンダイi20 N Rally2での初のラリーに臨み、タイトルを争うアラウジョから28.5秒遅れの4位でフィニッシュしている。

 5位にはニル・ソランス(シュコダ・ファビアRally2エボ)、6位にはシュコダ・ラリーチーム・ハンガリーのノルベルト・ヘルツィグ(シュコダ・ファビアRally2エボ)、7位にはSS16で左リアタイヤをパンクして遅れたチェコの新星エリック・ツアィス(フォード・フィエスタRally2)、初日に2度のスローパンクチャーに見舞われたヨアン・ボナート(シトロエンC3 Rally2)が8位で続いており、ORLENチームのミコワイ・マルツィック(フォード・フィエスタRally2)は9位でフィニッシュ、選手権の2位を維持しているものの、ミケルセンとの差は71ポイントへと大きく拡大してしまっている。

 また、ERC2ではハビエル・パルド(スズキ・スイフトR4LLY S)が今季4戦に出場して4勝目を獲得、ERC3ではペップ・バサス(プジョー208 rally4)が3勝目を飾っている。

 ERC次戦は10月22〜24日に行われるラリー・ハンガリーとなる。