WRC2022/11/21

モンテ、伝説の舞台フォンベル峠がキャンセルに

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 ラリー・モンテカルロの主催者は、いくつもの伝統の舞台となったフォンベル峠を舞台としたサン・ジェニエ〜トアールのスペシャルステージが安全上の問題から使用できないことからルートの変更を迫られている。

 サン・ジェニエ〜トアールは有名なシステロンのステージのショートバージョンであり、このラリーのために冬期の通行止めから開放されるフォンベル峠を含むWRCでもっとも難しいステージとして有名であり、しばしば神話のような戦いの舞台となってきた。2022年には凍結したセクションでオイット・タナクがクラッシュ、勝田貴元がスタックした一方で、セバスチャン・オジエとセバスチャン・オジエがともにスタッドが付きのスノータイヤを装着しないで雪と氷の路面で勝負を賭けた戦いを演じたことでも記憶に新しい。

 アルプ・ド・オート・プロヴァンス地方の地方新聞である『BFM DICI』は、2023年のラリー・モンテカルロの土曜日に2回の走行が予定されていたサン・ジェニエ〜トアールについてキャンセルのリスクがあることを報じている。

 記事によれば、アルプ・ド・オート・プロヴァンス県議会議長のエリアン・バレイユは、フォンベル峠に向かう道路がいくつか崩れており、安全バリアがない問題があることから、ラリーカーの安全走行を保証できないとして2023年には走行の許可を出さないと言及したと伝えている。

 ラリー・モンテカルロを主催するACMは、サン・ジェニエ〜トアールの走行について道路使用の許可が下りない問題をすでに把握しており、ルートの再編に着手している模様だ。