WRC2022/04/26

ヨウナがジュニアWRCで劇的な初勝利

(c)M-Sport

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 ラリー・クロアチアのFIAジュニアWRCは、最終日に劇的なエンディングを迎え、フィンランドのラウリ・ヨウナが初優勝を飾った。首位を競っていたフィンランドのサミ・パヤリとエストニアのロベルト・ヴィルベスは日曜日にともにトラブルに見舞われ、勝利を失った。

 最終日を前に、パヤリとヴィルベスがトップを争う中、ヨウナは安定して3位をキープしていた。

 ヴィルベスは初日、昨年王者のパヤリに対し0.7秒リードして終えたが、SS10でパヤリが逆転して首位に立った。その後ヴィルべスがパンクを喫したため、パジャリは49.1秒のアドバンテージを持って最終日を迎えた。

 しかし、日曜日の朝、パヤリはザゴルスカ・セラ〜クムロヴェツのステージの9km地点でスリップしてコースオフしてしまい、首位争いの流れは再びヴィルベスに傾いた。

 勝利は事実上ヴィルべスのものだったが、パワーステージの前のリグループでアーリーチェックインしたため、4分のペナルティを受けるというショッキングな展開となった。

 これにより、一貫して安定した走りを続けていたヨウナが勝利を手にした。

「うまく言葉が出てこない」とヨウナは語った。「僕たちにとって本当に素晴らしい週末になった」

「他の選手にはいくつかトラブルがあったことは残念だが、僕たちはラリーを通して賢明なドライビングをし、ここで初優勝を飾ることができたので、本当にうれしい」と彼は付け加えた。

 ヴィルべスにとって、2位はほとんど慰めにはならないが、最終的に4分07.7秒遅れで2位を獲得した。さらにケガからやっとチャンピオンシップに復帰したジャン‐バティスト・フランチェスキが1分20.9秒遅れで表彰台を獲得した。

 ランキングトップのジョン・アームストロングは、優勝は逃したものの、ドラマチックな走りで注目を集めることになった。彼は金曜日にRall3マシンであるもかかわらず、SS2では多くのRally2マシンを上回って総合13番手タイムを獲得してトップを快走することになった。しかし、パンクによって失ったポジションを取り戻すためにペースを上げた矢先にSS7でクラッシュしてしまう。アームストロングはリスタートした土曜日には燃料漏れで2度目のリタイアしたあと最終日にリスタートし、パワーステージで5つのステージ勝利を獲得して4位でフィニッシュしている。

 5位はウィリアム・クレイトンが獲得した。アームストロングと同様、彼の勝利への望みは、金曜日にフィエスタがコースオフしたことで打ち砕かれた。また、ケニアのマクレー・キマティも最後から2番目のステージでマシンを損傷し、パヤリと同様にリタイアとなった。