WRC2023/09/11

ラリー後会見「戦う方も主催者も大変な週末」

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―カッレ、優勝おめでとうございます。一番手出走からの首位獲得、素晴らしい結果です。うれしいでしょうね。

カッレ・ロヴァンペラ:「もちろんとてもハッピーだ。こういうラリーで一番手出走のときは、何が起こるか予測がつかないが、最高の結果を得ることが大きな挑戦となることはわかっている。だがレッキで雨が降っているのを見たときは、少し楽になるかもしれないと期待した。実際にそうなったので、優勝争いに留まることができたし、クレバーかつ高速で走ることができた」

―そしてパワーステージでも大差をつけて勝利しました。あのステージはものすごいドライブだったのでしょうね。

ロヴァンペラ:「そうだね。今日、ようやく1つのステージで目覚めることができてよかったよ。朝はずっとクルージングしていたので簡単ではなかったが、1つのステージのためにプッシュし、それが再び上手くいくのは素晴らしいことだ」

―チャンピオンシップ争いはまだ続いていますが、リードを広げました。今のチャンピオンシップの状況をどう感じていますか?

ロヴァンペラ:「もちろんラリー・フィンランドの後よりはずっといい感じだ。そこではエルフィンにだいぶポイントを奪われたからね。だから、僕たちがここでいい週末を過ごすことは重要だったし、最終的にはエルフィンもここで良いポイントを獲得したので、僕たちが出来る限り多くのポイントを獲得するためにパワーステージで猛プッシュしたことは正解だった」

―ハルットゥネン、次はあなたに伺いましょう。サングラスがよく似合っていますね。優勝おめでとうございます。カッレにも言いましたが、ここで1番手で出走することは本当に大変なことですし、初日はコンディションがわからないまま走り始めなければならず大変な一日だったと思います。最終的に優勝できて、満足していますか。

ヨンネ・ハルットゥネン:「正直に言って、これは僕のキャリアの中でも最も大変なイベントのひとつだった。変更がたくさんあって、急報が11回くらい入って、100回くらい通信があったんじゃないかな。とにかく、このラリーはドライバーだけでなく、コドライバーにとっても大きな挑戦だった。このような状況下でイベントを運営するために、主催者は素晴らしい仕事をしてくれた。僕たちは多くの変更に適応しなければならなかったが、通常の仕事もあるので、とにかくやることが多かった。マシンも本当に大変だったと思う。でも、僕たちのチームも、チームメイトもよくやってくれたので、うれしく思っている」

―全体的に言って大変な1週間で、主催者はイベントをまとめ上げるのに苦労していました。私たちは、この地域にとって厳しいこの時期に、この週末を通して、ここにいるすべての人が示し、与えてくれたすべてのサポートに本当に感動しています。

ハルットゥネン:「そうだね、地元の人々にとっては本当に大変な時期だっただろう。本当に応援しないとね。このような状況で勝った後だけど、主催者はこのイベントを開催できたことを本当に誇りに思うことができる」

―エヴァンス、今日はダニ・ソルドと大接戦を繰り広げましたが、その戦いにはあなたが勝利しました。あなたは昨夜、昨年も同じようなシナリオで最終日を迎えたと話していました。そのときはダニから7秒遅れで、うまくいきませんでしたね。でも今回はずっといい終わり方でした。この結果には満足していますか?

エルフィン・エヴァンス:「ああ、もちろん。チャンピオンシップという視点では、チームメイトが非常に強く、その差がさらに広がったことを考えれば、この結果は少しほろ苦いものだ。その点ではあまり喜んでいないが、土曜日に僕たちが抱えることになった問題やダニとの戦いがあったにもかかわらず2位を確保できたこと、そして少なくともチャンピオンシップ争いがまだ生きていることには満足できる」

―チャンピオンシップ・カレンダーにはまだ3つのイベントが残っています。そしてどれも簡単なイベントではありません。セントラル・ヨーロッパでの新しいイベントもありますが、次のチリは、以前も経験したことがあります。チリについてどう思いますか?

エヴァンス:「素敵なイベントだったと思うが、前回はとても難しかった。季節も違うし、新しいステージもたくさんあるので、チリは新しいラリーのように扱わなければならないと思う。過去のイベントから活用できる知識はあまりない。それでも楽しみにしている。2019年の時は簡単ではなかったが、素晴らしいイベントだった」

―チャンピオンシップ争いについてはどう感じていますか? あなたが言った通り、カッレはリードを広げましたが、チャンピオン争いはまだ続いています。まだ競うチャンスはありますね。
エヴァンス:「ああ、もちろんだ。まだ戦うべきことはたくさんあるし、とにかく今年の終わりまで、不可能になるまですべてを捧げ続けるつもりだ。そのために僕たちはここにいる。もちろんカッレのドライビングは絶好調だし、今の彼のスピードに追いつくのが難しいことは間違いない。しかし、だからといって僕たちが挑戦をやめるわけではない」

―ギリシャでの表彰台、おめでとうございます。ミスター・エヴァンスといいバトルでしたね。今朝の最初のステージは彼が獲り、次はあなたが奪い返しましたね、そして決着はパワーステージで、となりました。

ダニエル・ソルド:「最初のステージでの彼はすごく速くて、本当に目が覚めるような感じだったよ。もちろん、僕もベストを尽くしたけど、彼はすごいタイムを出してきたし、ステージでも本当に速かったよ。そして2つ目のステージでほんの少しでも彼より速く走ろうとトライした。でもその差は大きかった。パワーステージでも頑張ったけど、彼がまたいい仕事をした」

―アクロポリス・ラリーでは素晴らしい走りを見せてくれました。ここではいつもいいペースを発揮してきたかと思います。表彰台に上がった喜びはどんな感じですか?

ソルド:確実に、表彰台に上れるのは嬉しい、こうしてここで表彰台で締めくくることができるのはいいものだ。確かに、ラリーでは最高のパフォーマンスを発揮できたとは言えないかもしれない。僕たちがもう少し後方でのスタートだった時のコンディションのこともある、ところどころ非常にウェットな状態で、で後方スタートだったら普通アドバンテージになるところが、その恩恵を受けることできなかった。でも最終的にはこの場所でフィニッシュすることができたから、良かったよ」

―次の参戦はいつになりますか?

ソルド:「日本、だと思う。日本での最終戦だ」

―ダニ、あなたが参戦しているのを見られるのはいつも楽しみです。ここには何度も来ていると思いますが、これまでの経験と比べて、今年のアクロポリス・ラリーをどのように評価しますか?いつもタフなラリーで、大きな挑戦ではありますが、今年に限ってはどうですか?

ソルド:「この一年の中でもサーフェイスやコンディションは本当に厳しかった。ぬかるんだ場所、岩場、速さ。全体像は把握できていると思うけど、これまでの中でも最も難しいレベルの1つだったと思う。そんな中、それでもたくさん楽しむこともできた、クルマには何も問題はなかったし、パンクやトラブルに見舞われなかったのはラッキーだった。こうして最後まで生き残ってフィニッシュすることができた」

―ではカイ・リンドストローム、お話を聞きたいと思います。ヤリ-マティ不在の今週末、あなたは通常のスポーツ・ディレクターの仕事に加えてチーム代表の役目というマルチタスクをこなし、トヨタのワンツーを獲得しています。どのチームにとっても難しい週末だったと思いますが、素晴らしい結果ですね?

カイ・リンドストローム:「そうだね、本当に難しかった。すでに言われているように、週の初めはすでにかなり困難な状況だった。このラリーを実現させるために、多くのオーガナイズが行われてきた。そして彼らはしっかりといい仕事をした。ラリーをするのも簡単ではなかったから、私は本当に嬉しいし、ここにいる彼らのことはもちろん、みんなおめでとう、そしてチームを、彼らがやってきた仕事を本当に誇らしく思っているよ」

―素晴らしい勝利でしたが、特にパワーステージは素晴らしかった。チームのベースにいて、それぞれのスプリット情報が出てくるのを見ながら、そしてカッレがどんどんタイムを更新していくのを見て何を思っていましたか?

リンドストローム:「そうだね、とても面白かったよ。ダニがステージを走り終えて、その後を走るエルフィンがまずそれをやっていった、ダニ、すまない、そして今度はカッレの最初のスプリットを見て、おっ、また来たぞ、って感じだった」

―これまでに話してきたように、現地にいるすべての人たちにとって大変な1週間でした。主催者、そしてこのラリーの開催を支援してくれた政府に感謝したいと思います。でも皆さんの思いは、この地域の皆さんとともにあると信じます。そしてこの週末、多くの人々が応援に駆けつけ、声援を送ってくれたこと、本当に素晴らしいことです」

リンドストローム:「本当にそのとおりだ。我々には想像できないと思う。何が起こっているのか。地元のニュースを見ていると、ここからさらに北の方ではどのような状況になっているのか。我々は幸運にもここでラリーができた、ここにいる人たちが見たものを楽しんでくれていたらいいなと思っている」