WRC2022/04/23

ロッセルがクロアチアWRC2で完璧なスタート

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 クロアチア・ラリーのWRC2は初日、ヨアン・ロッセル(シトロエンC3 Rally2)が、多くのライバルたちがトラブルに見舞われる中、余裕のリードを築いている。

 昨年WRC3でタイトルを獲得したロッセルは、昨年のクロアチアでも3位表彰台を飾っており、今年は2回目の参戦となったが、一年前の経験が役立たないほどの非常に厳しい状況の中で完璧なスタートを切ることとなった。激しい雨のためにステージは危険なコンディションとなり、先行した多くのマシンの走行によって路面にはかき出された泥や石ころでその危険度はさらに増した状況となっていた。

 それでもロッセルは序盤からアタックを開始し、最初の3つのステージを連続で制している。午後に入ってからも同様のリズムを保ち、ミスのない走りでニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビアRally2エボ)に36.3秒差をつけてWRC3をリード、総合でも8位となっている。

「本当に大変な一日だった、でもクルマの感触にはすごく満足しているよ」とロッセルは語っている。

「(グリアジンとの)差はいい感じになっているけど、明日は長い一日になるし、気を抜くわけにはいかない」と、彼は付け加えている。

 ロッセルと同じくフランス出身のエリック・カミリー(シトロエンC3 Rally2)は午前中はマシンのセットアップに悩まされていたが、3位でこの日を終えている。彼はグリアジンを22.9秒差で追うが、後続のカイエタン・カイエタノビッチ(シュコダ・ファビアRally2エボ)は9.8秒に迫っている。カイエタノビッチは周りのライバルのことより自分の走りだけに集中すると宣言して、安定したペースを築いている

 エミル・リンドホルム(シュコダ・ファビアRally2エボ)が5位でWRC2ジュニアのトップとなっている。彼は一日を通して安定した走りでカイエタノビッチから27.7秒差でフィニッシュしている。

 クリス・イングラム(シュコダ・ファビアRally2)はパンクによって惜しくも2位から6位に順位を落とすことになったが、リンドホルムに2.2秒差まで迫っている。

 パンクに苦しんだドライバーはイングラムだけではなく、首位争いが期待されたステファン・ルフェーブル(シトロエンC3 Rally2)、エリック・ツアイス(フォード・フイエスタRally2)も同様もトラブルで順位を下げている。

 ゲオルグ・リンナマエ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)はSS6でリタイア、一方ヤリ・フットゥネン(フォード・フィエスタRally2)もSS7でスピンしたあとスタック、ラリーから離脱している。

 また、日本から挑戦した福永修(シュコダ・ファビアRally2エボ)は最初のステージでクラッシュし、短いラリーを終えている。