WRC2015/06/18

世界デビューに向けて新型WRX STIが完成

(c)JRM

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 JRMは世界デビューに向けて新しいスバルWRX STIのプロダクション・ラリーカーを完成、そのカラーリングとともにマシンを公開した。

 新しいスバルWRX STIについてはすでに2月1日にFIAグループNホモロゲーションが下りており、国際舞台での登場が待たれてきた。JRMによれば、スバルWRX STIは現在、選手権デビューに向けて大規模なテストと開発プログラムの最中であり、デビューは近々のFIAヨーロッパ・ラリー選手権を予定しているという。

 JRMはスバル・テクニカ・インターナショナル(STI)の公式ベースチームであり、このマシンは日本のスバルのモータースポーツ部門のエンジニアと連携してイギリスのJRMファクトリーで製造された。

 JRMは、最新仕様のスバルWRX STIについてこれまでのモデルと比べてボディとサスペンションの剛性が改善された結果、トラクションとコーナリング性能が向上、これまでの日本メーカーによるプロダクション仕様ラリーカーの中でも最も操縦性の優れたマシンとして評価している。

 テクニカルマネージャーのエディ・コアーがマシンの製造プログラムの指揮をとり、またマニュファクチャラーのラリーカーを25年以上にわたって開発してきたドライバーであるテリー・ケビーの手によって、厳格なテストプログラムが開始されている。

「新しいWRX STIは、スバルがロードゴーイングカーのために開発した最先端のテクノロジーをラリーのプロダクションカテゴリーへと結集させた。我々はマシンがパフォーマンス面で大きな進歩を見せてくれることを期待している。このマシンは、選手権のプロダクションクラスのあらゆるレベルにおいて真剣に勝利を目指すドライバーたちにとって大きな利益となるだろう」とJRMシニアセールスマネージャーのスティーブ・スミスは語っている。

 グループNテクニカルレギュレーションに基づいて製作された新しいWRX STIラリーカーは、これまでに製造された2リッターターボ4WDのグループN4マシンと同様に2015年からはグループR4マシンと呼ばれており、昨年までのグループR4(VR4)との混同を避けるためにグループNR4としてS2000やグループR5と同じくWRCやERCのRC2クラスへのエントリーが可能となる