ERC2020/08/14

今週末のERCラトビアに22台のRally2マシンが参戦

(c)ERC

(c)ERC

(c)Martins Sesks Rally

 2020年FIAヨーロッパ・ラリー選手権は、この週末にラトビアで開催されるラリー・リエパーヤのハイスピード・オールグラベルのステージで第二ラウンドを迎える。ラリー・リエパーヤは、かつてはウィンターイベントとして2月に開催されてきたが、2016年には深刻な雪不足のために開催時期を初秋に移して以降、グラベルイベントとして開催されており、第8回目の開催を迎える今季は夏の日差しが照りつける中で開催される。

 新型コロナウイルス感染症の影響が続くなか、ラリー・リエパーヤ主催者はイベントの安全性を確保するために数々の制限を管理するために不断の努力を続けて開催を実現させることになった。政府はスポーツ関係者については入国72時間前に行われた感染検査で陰性が証明されていれば入国時の14日間の隔離措置を回避することが可能となる特例を認められている。さらに主催者はチケットの販売枚数を2000枚に押さえている。

 スタートとフィニッシュのセレモニーは行われず、サービスパークへの一般アクセスは禁止され、タルシとリエパーヤで予定されているスーパースペシャル・シティステージの開催は見送られることになった。

 こうしたコロナ感染を防ぐための徹底的な措置がとられるなか、ラリー・リエパーヤにはこのスポーツをリードするトップドライバーや注目の若手たちなど総勢47台がエントリーすることになった。

 22台のエントリーがあったRally2(R5)マシン勢のなかで、カーナンバー1をつけてスタートするのは、開幕戦のラリー・ディ・ローマで優勝を飾って選手権をリードするサンテロック・ジュニアチームのアレクセイ・ルクヤヌク(シトロエンC3 R5)、カーナンバー2はラリー・エストニアのための準備としてPHスポールから出場するマッズ・オストベルグ(シトロエンC3 R5)がそれに続いている。

 さらにはチームMRFタイヤのクレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20 R5)、ヒュンダイ・ジュニアドライバーのニコライ・グリアジン(ヒュンダイi20 R5)、18歳のオリヴァー・ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)の3人の元優勝経験者たちも今季の優勝を狙っている。

 ポーランド王者に輝いたシュコダ・ポーランドのミコワイ・マルツィック(シュコダ・ファビアRally2エボ)、さらにERC3ジュニア・チャンピオンのエフレン・ヤレナ(シトロエンC3 R5)がエントリーリストに名を連ねており、エキサイティングな戦いが繰り広げられることが期待されている。

 また、若きフライングフィンとして台頭してきたエミル・リンドホルム(シュコダ・ファビアRally2エボ)とエーリク・ピエタリネン(シュコダ・ファビアRally2エボ)の二人、さらにはヤン・コペツキの後継者とも評されるチェコのエリック・ツアイス(フォード・フィエスタRally2)も注目されている。また、モータースポーツ・アイルランド・ラリー・アカデミーのカルム・デヴァイン(ヒュンダイi20 R5)とルクセンブルグ出身のグレゴワール・ムンスター(ヒュンダイi20 R5)というヒュンダイ・ジュニアドライバーにも注目だ。

 ERC3ジュニアには13台がエントリー、エストニア・ジュニア・チームのケン・トルンや地元のマルティンシュ・セスクス、スウェーデンのトマス・ロドストロームといったFIAジュニアWRCを戦う若手に加え、世界ラリークロス選手権のトップドライバーであるレイニス・ニッティッシュが出場する。フォード・フィエスタRally4が7台、プジョー208 Rally4も7台が登録している。