JAPAN2019/11/09

勝田、育った町をヤリスで走るのは不思議な感覚

(c)Takeshi Sakuma

 トヨタGAZOOレーシングWRTの勝田貴元は、セントラル・ラリー愛知/岐阜2019のスタートを前に、自身が生まれ育った町やその道をトヨタ・ヤリスWRCで挑むことに不思議な気持をもっていると語った。

 2020年のラリー・ジャパンのテストイベントとして行われるセントラル・ラリー愛知/岐阜のセレモニアルスタートが8日の夕方にモリコロパークで行われ、勝田が駆るカーナンバー1をつけたヤリスを先頭に、国際格式部門の7台、国内格式部門の27台、合計34台のエントラントがスタートを切っている。

 勝田はこれまで、ラリーチャレンジプログラムの欧州参戦プログラムにトミ・マキネン・レーシングから参戦してきたが、初めてトヨタGAZOOレーシングWRTからのエントリーとなる。待ちに待った母国イベントで日本のファンを前にしてトヨタ・ワークスのドライバーとして参戦できることに彼は誇らしく感じていると語った。

「自分が生まれ育った町をトヨタ・ヤリスWRCで挑むことに不思議な感慨をもっています」と勝田は語った。

「山の中のステージだけでなく、村のなかを駆け抜けたり抜けたり、日本ならでは素晴らしいラリーだという印象を持ちました。ステージによってはかなりナローで狭いため、林道のなかは気温が低く、朝の霜で湿っていたりして、WRカーのタイヤは硬いためトリッキーですし、短いステージでは最後までタイヤが温まらないままにゴールを迎えるかもしれません」

「サンレモのような落ち葉が舞う印象的なステージもありましたし、さらにコースが狭まったりする独特の難しさのあるところもレッキで気付きました。しかし、どこの国に行ってもステージには違った難しさとの戦いがあります。たとえばスペインのターマックでは10頁のペースノートが必要なところをセントラルでは17頁もかかりました。もちろん、イベントの特性そのものの違いはありますが、来年のジャパンでは1/1000秒を争ってゆくことになるでしょう」

「個人的には来年のジャパンにむけてチームにデータをもちかえるのが重要な仕事になります。ただ、やはりファンのみなさんに楽しんでもらい、そして来年のラリー・ジャパン成功につなげるよう日本が盛り上がっていけるように僕もがんばりたいと思っています」