WRC2023/09/21

父親になったことがミケルセンの成功を助ける

(c)TOK Sport WRT

 アンドレアス・ミケルセンは、WRC2での彼の最近のパフォーマンスが、子育ての喜びによって引き出されているとし、私生活がいかにステージでの走りのスピードアップに役立っているかを明かしている。

 ミケルセンはアクロポリス・ラリー・ギリシャでのセンセーショナルな勝利により、WRC2でヨアン・ロッセルに対するリードを16ポイント差に広げている。金曜日にはタイヤ・トラブルによって12位に低迷していたミケルセンだったが、彼はコドライバーのトーシュタイン・エリクセンとともに見事な逆転劇を演じて優勝を勝ち取っている。

 その健闘ぶりは、1年前の同イベントでの自身の走りに酷似していた。2022年のミケルセンは、オープニングステージでクラッシュしてリタイアしたものの、挽回して7位でのフィニッシュを果たしている。

 トークスポーツがプリペアするシュコダ・ファビアRally2を駆るミケルセンは、昨年末に第一子が誕生したことで、ステアリングを握った時、自身の中に新たな落ち着きが芽生えていたことを認めている。

「そのせいか、以前ほどプレッシャーを感じなくなった」とミケルセンはWRC.comに語っている。

「ある意味僕たちはプッシュしている。それで何か起こり得る最悪なことは? もし僕がクルマをクラッシュさせたなら、息子ともっと多くの時間を過ごせることになるから、それはそれでいい。だから、どうしてもって無理することはないってなるし、もっとリラックスできている、そんな感じだ」

「とても特別な勝利だったよ。金曜日の時点では不可能に思えたけど、昨年のことから、分かっていた、開いたタイム差を取り戻すことは可能だということ、そういうインスピレーションを受けている。

 34歳の彼は、来週開催のラリー・チリを欠場し、10月下旬のセントラル・ヨーロッパ・ラリーで再び参戦する。まだあと2つのポイント獲得対象ラリーが残っているのにもかかわらず、ミケルセンは、このチェコ、ドイツ、オーストリアの3カ国を跨いで行われるイベントで、今年のラリー参戦プログラムを締めくくる予定にしている。

「計画は、セントラル・ヨーロッパを走ること、それだけだ。予算の関係なんだ」と彼は説明する。「もちろん7戦、走りたいと思っているが、それはコストの問題でもある。次のラリーでタイトル獲得を目指さないとね」